かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

尊敬できる上司とは

 今日僕は休日。彼女はお仕事。

 僕は数少ない友人と遊ぶ予定があってお出かけだった。なかなか遊ぶ機会が無いのでかなり久々。

 彼女が何か予定があって出掛けていて僕は仕事ということはよくあるけど、逆の立場ってあんまりない。休日に彼女と遊ぶ以外の予定が入らないから。で、逆の立場になって思うけど、彼女は出掛けていても僕に連絡をくれてすごい。こんなものみつけたよーとかこんなことあったよーとか。一人で出掛けているのなら、まだ自分のペースで色々できるから連絡も取れるけど、誰かと一緒の時に僕が連絡したいタイミングに合わせて連絡をくれるってことがある。それって結構難しいし大変だ。

 今実際一緒にいる人の方に気を配りながら、僕と連絡を取ってくれる。両方に気を配っているってことで、それは本当にすごい。

 今日僕は、彼女が起きる時間よりも少し前に起きて出掛けていた。だから今日は絶対に彼女が起きるタイミングと仕事に行くタイミングは忘れずに連絡しようって思ってた。

 あんまり早い時間におはよーって送るのも変な時間に起こしちゃったら申し訳ないって思って遅めに。彼女が起きてからしばらく話をしたんだけど、僕が出掛けているから気を遣って話を切り上げてくれた。彼女が仕事に行くまで話を続けていたいっていう思いもあったけど、友人とも会話をするわけで、その片手間に彼女と会話するのは彼女に対して失礼だなあって思ってご好意に甘えた。その時に、彼女が出掛けている時は片手間に僕に連絡をくれている感じがないし、受け答えもしっかりしてくれるから、気を遣ってくれてるし僕のために頑張ってくれてるんだなあって思った。

 友人の買い物に付き合っている時に彼女が仕事に行く時間になって、僕はその15分前くらいから時計を気にしまくって、かならず彼女にいってらっしゃい!っていうんだって思ってた。結果上手くいうことができて、安心した。僕にとって彼女を送り出すっていうのはとっても重要なことだった。いつも彼女にそうやって貰えるのが嬉しかったから。

 僕が自分の楽しさとか友だちと会話しているからという理由で彼女のことをないがしろにすることがあってはいけないなって思ってる。もちろん気にしすぎて楽しめないとか会話に集中できないってことがあってはいけない。そんなことになっていたら彼女だって嫌だろうし。そこまでしろって言ってないよーッてなると思う。

 でも、できる範囲で彼女のことを考えていたいと思ってる。ふと時計を見て彼女が今何してるかなあとか、もしかしたら連絡くれるかもしれないから携帯気にしとこうとか。僕が彼女にしてもらえて嬉しい事はちゃんと返したい。自分が休憩に入ったときに、彼女もその時間に連絡できるようにしてくれているとか、不意に送ったメッセージにすぐ反応してくれるとか。

 彼女にやってもらえて嬉しい、だけじゃなくて自分もそういうことがちゃんとできるようにしておきたいなって思う。

 友人とは結構長い時間遊んで、いつの間にか友人の嫁と嫁の友だちも参加することになってご飯を食べた。友人とは気が合うし、付き合いも長いから気がおけない仲って感じだけど、やっぱり奥さんとかそのご友人とかが加わってくると結構気を遣う。楽しくご飯を食べられたし、今日遊んでよかったなあと思ったんだけど、やっぱりちょっと気疲れがあった。

 友人が今日は迎えに来てくれたので帰りも送ってくれるっていうので、とりあえず職場に一旦寄ってもらうことにした。もちろん彼女に会うため。昨日から度のタイミングで職場に寄ろうかっていう作戦を密かに練っていた。彼女に会いたいじゃんやっぱり。

 職場から僕の家まで、彼女に送ってもらうようにすれば彼女と長いこと一緒にいられる!っていう思いがずっとあった。でも長い距離の運転があまり好きではない彼女に、送って!って頼むのも図々しいかなとか、そんなつもり全くないのにいきなり言われてもってなったら困るなと思って、その思いは秘めて彼女に会いに行った。お願いするなら直接しようって思って。

 職場に行って彼女のところに一直線に向かう。彼女の顔を見てすごく安心した。ちょっと会話して、今の僕にとって一番居心地の良い場所はやっぱりここだなって思った。彼女との会話が本当に一番良い。安心する。会話のテンポとか話題もそうだし、多くを語らなくても伝わる感じとか、本当にそれがすごく良いなって思った。その流れで家まで送ってくれる?ってお願いしたらあっさりOKしてもらえた。すごく助かった。僕の望み通りになった。

 友人にはここまで送ってもらえて助かった!家までは送ってもらえることになったからありがとうって言って帰ってもらった。突然の計画変更だったからちゃんと後でフォローの連絡もしといた。わがままいってごめんねって。全然気にしてない感じでよかった。

 彼女の仕事中に、チンピラが「疲れちゃったから癒されにきた」とかいって近くにくるっていうのを二回やってきたみたいで、すごく嫌だったという報告をうけた。それを聞いた僕も何言ってんだあいつ死ねばいいのにって思った。彼女はそれに対して嫌そうな反応とか冷たい反応を返しているのにチンピラは全く意に介さない。おそらく彼女から何かしらのレスポンスが返ってくるだけで満足しているのでは?という仮説に至ったけど実際は不明。

 台詞が気持ち悪いし、本人が気持ち悪いし、もうそんなのセクハラ以外の何物でもないよね。最悪。僕が言ったって気持ち悪いのに好感度マイナスの男に言われた彼女の辛さ、憎悪は計り知れない。僕もかなりむかついた。僕が彼女の近くにいる限りは大丈夫だと思うので、彼女と一緒にいた。職場に寄ってよかった。

 彼女の仕事が終わって、帰る時にくまもんと仕事に関する真剣な話をした。座敷わらしに関する話だったんだけど思った以上に深刻な感じになってかなりの長話となった。くまもんはちゃんと話を聞いてくれるけど、結果導き出される答えが僕たちの求めているものとちょっとずれている。おそらく彼なりの理屈とか責任を加味しての答えだとは思うんだけど、それだとこちらの分かって欲しい重要な部分が無視されているよっていうような、そこ分かってくれてないと困るよっていうような部分を理解してくれていないような不安がある。

 彼女がその部分で覚えた不安を必死に説明したんだけど、いまいち伝わりきらない感じがして、僕が補足というか彼女の言っていたこととほぼ同じことをもう一度説明してみた。話をしっかり聞いてくれて、分かったって感じにはなったんだけど、どうにも僕たちの不安は拭えなかった。

 そして直後、新たな登場人物が現れ、その話は全部吹き飛んでしまった。

 その登場人物というのが、僕と彼女が尊敬する、直属の上司の上司にあたる人で、かなり偉い人。でもその人がかなりの人格者で、ぺーぺーの僕たちにも分け隔てなく接してくれる。遅い時間まで職場で話し込んでいる僕たちを咎めるわけでもなく、軽く話に参加してくれた。話題は完全に別物になったんだけど、仕事に関する考え方みたいなものを話してくれて、それがまた筋が通っていて分かりやすくって素晴らしいのだ。仕事が出来る人っていうのはこういう人なんだなって思うし、人の上に立つ人っていうのはこういう人なんだなって思った。

 彼女も同様の意見だったらしく、帰りの車の中で本当にあの人は素晴らしい尊敬するって話をして盛り上がった。

 現在色々な悩みを抱えている我々にとって、考え方がしっかりしていて行動力があって筋の通っている人っていうのはすごく素敵に映る。

 だいぶ時間が遅くなってしまったので解散ってことで、僕は予定通り彼女に家まで送ってもらった。

 問題は解決していないし、不安も残ってはいるんだけど、すぐに事態が動くってことはなさそうだし、僕たちの思いもくまもんが100%ではないにしろ理解してくれたようなので、とりあえずは大丈夫かなと思う。

 彼女に家まで送ってもらえるのが嬉しいのと、尊敬できる上司がかっこいい!っていうのとで帰りの車内で僕はかなりごきげんだった。

 彼女に送ってもらうってのはすごく新鮮だし、僕のために運転してくれているっていうのが嬉しくて嬉しくて、とっても良かった。

 ただ遅い時間に慣れない道を運転させてしまったのだけは申し訳なく思った。

 でもとっても助かったし、嬉しかった。

 今日はすごく良い日だった。一日が充実してた。満足。