かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

家族の輪

 僕が遊びで作っていた、彼女の甥っ子の写真を雑誌風に加工した画像を、甥っ子のお祝いに印刷すると彼女のお父さんが言い出したらしい。

 え?いいの?そんなのも印刷していいの?って思った。

 僕の作った画像を彼女が家族に広めていることは知っていたし、好評だよって教えてもらってもいた。

 でも回を重ねるごとにみんな飽きてきてるんじゃないかなあって心配になっていたし、自分の技術が別段向上しているわけでもないので、同じようなものしか作れないことに無力さを感じてもいた。

 でも今回の話を聞いて、全体を通して良い評価をしてもらえていたのかなって思った。

 彼女のお父さんは芸術肌なので、絵とか音楽に対する評価が厳しいらしい。でも彼女の話によると、僕が気分転換に書いた甥っ子の写真の模写を褒めてくれたり、この雑誌風画像の評価も良かったりするらしい。もしかしたらお父さんは僕のことを高く評価してくれているのかもしれない!なんて考えてみた。思い上がりもいいかげんにしろって話だよね。

 良い反応がもらえてるっぽいのは嬉しい。

 お祝いに画像を印刷するぞーって張り切るお父さんっていうのは、すごく彼女のお父さんらしいなって思う。

 彼女にはよくうざったがられているけど、話しに聞く分にはお茶目で優しくて良いお父さん。家族を愛しているんだろうなーってすごく感じる。

 彼女のお父さんの役に立てるっていうとちょっと違うかもしれないけど、お父さんが家族のために何かしようっていう時に、僕が直接ではないけれど関わっているっていうことがすごいなって思う。

 僕の作ったものが役立ててもらえている。不思議な話だけど、僕も彼女の家族の輪に加えてもらえたような気持ちになる。すごく良い気持ちだ。

 最初は彼女に見せよう!彼女に喜んで貰おうって思って作っていたものが、いつの間にか彼女の家族みんなに見せることを前提に作るようになって、こうやって受け入れてもらえているのが嬉しい。

 それもこれも、彼女が僕という存在をすんなりご家族の皆様に周知させてくれたことによるものだ。ありがとう。

 だから彼女のご家族はみんな、僕と面識があるかないかくらいの状態なのに、僕のことをよく知っている。逆に僕も彼女の家族のことをよく知っている。そういう立場でいられることが嬉しい。さっきも言ったけど、家族の輪に加わっているような感じがするから。

 ところで甥っ子の雑誌風画像はあとひとつ作るとちょうど一年分になる。印刷するのが明後日らしいから、今日明日でなんとか作り上げたいなと思う。

 彼女に喜んでもらいたいのと、甥っ子のことが好きだからというのと、彼女のご家族にも喜んでもらいたいので、がんばろうと思う。