かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

前半と後半で話題変わってる

 今日はお休みだった。でも職場から電話が来て、人手が足りないので助けて欲しいって言われた。部屋の模様替えしようかなとか、ゆっくり過ごそうかなと思っていたので断ってもよかったのだが、今日は彼女が出勤していたので行くことにした。すぐにいいですよっていうのも癪だったので一応悩んだ素振りは見せたものの、彼女がいると言う時点で行く決意は固まっていた。

 そもそも、今日の休みはとある予定の為に希望を出して休ませてもらったところなんだけど、その予定が延期になったため、まるまる一日空いてしまっていた。

 彼女はここ何日も調子が悪くって、精神面身体面ともにしんどい状態。そんな彼女が憂鬱な気持ちを抱えながら頑張って仕事に行って働いているというのに、何の予定もない日をだらだら過ごしている。彼女のつらさを肩代わりしてあげることもできないし、取り除いてあげることもできない。彼女に申し訳なく思っていた。

 そこで仕事に来てっていう話がやってきたので、仕事という同じ状況に身をおくことで、自分が勝手に感じている彼女に対する負い目から脱出することができる。

 それに、彼女が大変なことを少し負担してあげられたり、僕がいることで彼女が頑張る力になれたりしたらいいかなって思った。わーいって大喜びはしてくれなくても、僕が行って少しは喜んで元気が出てくれるかなって。そうなったらいいなあと思いながら仕事に向かった。

 いつもと違うタイミングで仕事に行ったので、なんだか仕事をしているっていう実感が薄いままだったが、とりあえず彼女に会えたので嬉しかった。

 仕事に来ること自体は気乗りしてなかったし、特別元気ってわけでもなかったのでしんどかったし、素直に休んでおけばよかったかなあとも思ったんだけど、仕事が終わって彼女と少しの間話をしていると楽しくて、あぁ今日来てよかったなって思った。こうやって彼女と話せるだけで来たかいがあったなって思える。

 調子が悪くて、元気も出ないし精神面も安定しなくてピリピリしていた彼女だったけど、僕を構いに来てくれたり仕事を手伝ってくれたりしてくれる。その優しさに僕はすごく助けてもらってるなあって思う。

 結局、僕は彼女を助けたいとか、彼女のためにって思って仕事に来たけど、彼女のおかげで楽しい気持ちになったり来てよかったなって思ったり、助けられてるのは僕の方じゃないか。

 今日も僕の何倍か働いていて、何度も言っているように体調も悪いなか頑張って働いて、休みなのに出勤した僕にもちょっとは感謝して欲しいけど、一番感謝するべきは彼女に対してだと思う。今日だけじゃなく、いつも頑張っている彼女にもっとみんなありがとうって思った方がいい。

 みんな彼女が頑張っているとかしっかり働いていると思ってはいるのは「彼女なら~」とか「彼女がやってくれた」とかいう発言からなんとなく感じ取ることはできるんだけど、彼女が納得するレベルでは伝わってきていない。だからもっとみんな彼女に感謝して欲しい。

 思うに、彼女にはネガティブな要素というのはぐんぐん浸透するけど、ポジティブな要素というのはなかなか浸透していかない。

 彼女が自分の頑張りが評価されていないって感じるネガティブな要素を見つけた時に、評価されていないっていう事実がすーっと彼女の中に浸透していく。評価されている、たとえばちょっと褒められたとか、労われたとか、そういう要素は彼女にあまり浸透せず、彼女の中心に到達しないまま消えてしまう。

 だから彼女を褒めるときは大げさなくらい褒めるのがいいし、感謝するときはたくさん感謝の気持ちを伝えたほうがいい。もちろん大げさなくらいというのは表現の話で、無駄に大げさに褒めたら意味がない。具体的に、どこがよかったか、なにに感謝しているかっていうのを彼女にきちんと伝えることができれば、彼女の奥底にまでそれが浸透して、彼女は喜んでくれるはずだ。

 とはいっても、みんなそんなことは理解できていないし、薄っぺらい言葉で褒めたり感謝したりするだけだ。たいていの人相手にはそれでなんとなく過ごしていけるけど、彼女にとってその薄っぺらい言葉では言ったというカウントに入らない。

 彼女のやったことをきちんと見ること、彼女の頑張りをそこから汲み取ること、それをすれば彼女を正当に評価することができて、それによって彼女は頑張れるし、苦労もしてよかったと思えるんじゃないだろうか。

 上の立場の人とか、彼女に指示を出す立場の人たちがそれをうまくできないからいけない。

 仕事に関する事を考えるともっときちんとした上司がいればいいのに、という結論に至る。

 彼女の頑張りを僕は知っている。つらいときも弱音を吐かずに頑張っているのを見ている。僕だけでは足りないとは思うけど、少なくとも僕だけは彼女をしっかりと見て、正当に評価できる人間でありたい。それが彼女の力になると信じている。