かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

知れば知るほど

 先日友人と話をしていて、恋人や好きな人にプレゼントを渡すとき、相手の好みを知れば知るほどプレゼントを選ぶのが難しくなるっていう話になった。なるほど確かにそうだなあって思う。

 彼女の好みをあまり知らなかった頃はなにかあげるのにも深く考えずに、これ好きかも!なんて喜んで勢いでプレゼントしていた。大きなプレゼントも些細なプレゼントも。

 もちろん今までのプレゼントがそれで失敗したわけではなくて、彼女は喜んでくれたと思っている。

 今、僕が彼女に何か素敵なプレゼントを選ぶとしたら、と考えればいくつか候補を挙げられる。それをあげたら喜んでくれるだろうなっていう自信と、もしかしたら喜んでもらえないかもしれないっていう不安とがある。

 よく、彼女へのプレゼントになにをあげたらいいでしょうかってネットで質問している人を見かける。僕も以前そういうキーワードで検索したことがある。

 検索結果は、無難なプレゼントを提案しているところばっかりだし、ちょっと小粋なプレゼントは僕の手が出ないほど高価だったりする。そして思う、彼女への最善のプレゼントは僕にしか分からないって。誰からのアドバイスも大して役には立たないだろうと。

 もちろん、ネット上で見つかるアドバイスが上手く当てはまって、喜んでくれる相手もいると思う。だから情報自体はは有益なんだろう。ただ彼女は無難なプレゼントでは真の意味で喜んではくれないだろうなと思う。テンプレートに沿ったプレゼントよりも、形に拘らず最も彼女が喜んでくれることをするのが一番だと思う。

 彼女はきっと、5万円するアクセサリーよりも、5千円の気に入るものをあげたほうが喜んでくれる。高いものをくれてありがとう、と思ってくれるかもしれないけど、それは僕の求めている喜びと違う。彼女には、こんなに素敵なものをくれてありがとうとか、私の好みをとても良くわかっていてくれて嬉しいとか、そういう風に喜んでもらいたい。

 大げさな話だけど、僕はすごく高い宝石をあげるよりも海辺で拾った石のほうが彼女を喜ばせることができるんじゃないかと思っている。そういうものに価値を見出だせる人だと思っている。

 彼女を好きな気持ちを金額でしか表せないようにはなりたくない。彼女のことを考えて彼女が最も喜んでくれる選択をしたいなって思う。プレゼントだけじゃなく、日々の生活でも。

 考えれば考える程分からなくなることもある。考えすぎて悪い方向に向かうこともある。でも彼女のことを考えずにはいられないし、考えずにいて悪い方向に向かうよりは考えていたい。

 近くにいればいるほど分からなくなるって哲学的だけど、そういうのってあると思う。だから常に彼女を知るための努力をして、彼女が喜ぶ道を模索していきたい。