かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

片付け

 彼女は片付けが苦手。

 ただ、僕は普段そんなに彼女の片付け苦手っぽさを感じてはいない。でも部屋が物で溢れかえっているとか、片付けしないと大変なことになっている、みたいなことを彼女からたまに聞く。だからあぁなるほど彼女は片付けが苦手なんだなあと認識している。

 こんなに大変なことになっているって彼女から写真が送られてくるので、話に聞くだけではなくて、視覚情報としてもある程度把握できている。

 物が多い状態というだけでゴミ屋敷みたいになっているわけではないので、汚いって印象はない。ごちゃごちゃしているというような感じ。

 僕も油断すると部屋がすぐごちゃっとなってしまうタイプの人間。だから彼女が片付けできない人でもそれに対して、うわぁとか全く思わない。わかるわかるーって思う。

 不思議なことに、自分のものを片付けるためのやる気ってあんまり起きないけど、彼女が片付けしなくちゃーって言っていると手伝ってあげたくなる。彼女の家にずかずかと上がり込んで手伝うことはできないので思うだけなんだけども。

 彼女から送られて来たごちゃっとした写真を見て生まれた片付けたい欲は結果的に自分の部屋をきれいにすることで解消している。

 仮に彼女の片付けを手伝ったら色々勝手に動かして怒られそう。片付けの前段階として、物を仕分けする作業とかすればいいかな。あとは掃除。いるいらないの判断のお手伝いもする。彼女は捨てられない人だと思うから、僕がばっさばっさといらないものとして判定を下していけば一気に綺麗になるかもしれない。

 でもね、分かるんだよ。捨てられないの。これ絶対使わないけど捨てたくないなあとか、これあの時のやつだー捨てたくないなあとか。もしかしたら欲しくなるかもしれないからとっておこうとか。捨ててしまった後に必要になったらどうしようとか、後悔したくないとかそういう思いが湧いてくるのだ。

 でもそうすると結局片付かないわけで、お片付けって難しい。

 収納が足りないっていう話も前に彼女がしていたから、棚とか一緒に組み立ててそこにこうやって入れれば良いんじゃない?とか話し合いながらやったら楽しそう。妄想が捗る。うわーまず棚を買いに行くところからだな。この棚いいんじゃない?とか言って。楽しそう。休日をそうやって過ごしてみたいなー。

 話がそれた。

 彼女が片付けできないのは、ずぼらだからというわけではないと思う。片付けようと思えばきれいにできるし、仕事ではきちんとしているし。彼女の中で、家族以外の他人には迷惑が掛からない範囲だから、優先順位が低く設定されているっていうだけの理由な気がする。

 あーもう片付けしてあげたい。

 明日は自分の部屋をきれいにしようかな。