かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

むにむにほっぺ

 今日はとっても嬉しい出来事があった。

 今日は仕事で、しかも彼女と働く時間が被らないので憂鬱極まりなかった。仕事を終えて帰っていく彼女を見送り、僕は淡々と仕事をこなしていた。

 彼女がいないと仕事がつまらないつまらない。話し相手がいないのは仕事中だから仕方ないにしても、それでももう少し楽しい気分で仕事がしたい。

 働きたくないなー帰りたいなー肩痛いなーなんて思いながら仕事を頑張っていた。

 しばらく働いて憂鬱さにも慣れてきた頃、誰かが僕に声を掛けてきた。ぼーっとそちらに視線を向けると、若い女性があかちゃんを抱っこしてた。なんだろうって思った二秒後くらいにそれが彼女であることに気付いた。

 びっくりしたのでそこでまずテンションがひょいっと上がった。そして、ん?おかしいぞ?って思って彼女がだっこしているあかちゃんを見た。彼女の甥っ子。数日前から彼女の家に来ていたのだ。僕は会いたかったけど、彼女の家に押しかけるわけにもいかないし、偶然会うこともないだろうから、今回は我慢しようって思っていた。

 彼女が今日甥っ子を連れてきてあげるって結構前に言ってくれてはいたんだけど、確実な約束ではなかったし、そもそも彼女の都合でホイホイと連れ出せるものでもないだろう。

 帰り際の彼女もそのことについては一切触れなかったから、きっと期待するなってことだろうなって思いつつ、彼女が帰ってからもそれに関する連絡がなかったので、今年はもう甥っ子に会えないのねなんて思いながら仕事をしていた。

 そしたら彼女が甥っ子を連れてきてくれたのだ。激かわいい。ぱっちりしたおめめで僕をじーっと見つめて、名前を呼ぶと顔を隠しちゃう。可愛い。見慣れない男がいきなり自分の名前を呼んでくるぞ!と若干びびられている感じもしなくもなかった。僕はもう一方的にかなり詳しく甥っ子のことを知っているけど、彼は僕のことをほぼ知らないものね。

 で、彼女が甥っ子を抱っこさせてくれた。前に抱っこした時よりずっしりとしていて大きくなったなあって感じがした。すごく可愛いの。抱っこしたらこっちじーって見てるしね、おとなしいしね。すごく可愛かった。

 で、彼女だけじゃなくて彼女のお姉さんと旦那さんも一緒に来てくれていて、わざわざ本当にありがとうございますって思った。ほんとうにありがたい。

 帰る彼女を見送ろうと後を付いて行ったら、甥っ子がずーっと僕の方を見ていて僕はにやにやしっぱなしだった。ばいばいができるようになったらしいんだけど、残念ながら僕にはやってもらえなかった。でも手を挙げてくれた。可愛い。

 別れ際にちょっと僕の方に手を伸ばしてくれて、その動作に心を奪われた。でも手を伸ばしたら引っ込められた。残念。

 わざわざ僕に会わせるために連れてきてくれて本当に嬉しかった。

 お陰でその後はうきうきしながら仕事ができた。元気が出てきて頑張れた。

 甥っ子に会えたのが嬉しかったけど、彼女にもう一度会えたのも嬉しかった。こなれた感じで甥っ子を抱っこしていたから最初本当に若いお母さんかと思った。彼女も甥っ子大好きだから、笑顔で抱っこしてて可愛かった。

 今日はいい日だったなあ。仕事行ってよかった。