かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

渋滞

 今日はおやすみだった。

 彼女は今日、参加しているサークルの発表会があって朝早くからお出かけだった。僕は彼女を送り出すまでは寝るまいと思ってなんとか起きていることができたんだけど、直後に意識はどこか夢の世界へと旅立ってしまった。

 次に目が覚めたのがお昼をだいぶ回った後で、遅めのお昼ごはんを食べてDVDを一本観た。

 時刻は十六時くらい。僕はいそいそと出かける準備を始めた。

 彼女の発表を見に行くのだ。

 現地まで約四十分で到着するみたいだった(Google Maps調べ)一時間余裕をもたせれば大丈夫だろう、と思った僕は十分に時間を掛けて身支度を整え出発した。

 走りだしてしばらく、僕は後悔していた。

 道めっちゃ混んでる。

 カーナビによれば一時間以上掛かるらしい。Google Mapsめ。改めてスマホで確認したら(渋滞なしの場合)って書かれてた。うん、彼は悪くない。土曜日なめてた。普段平日にしか外出しないから休日の混雑分かってなかった。

 目の前の車の列と無慈悲な到着予想時刻で、僕は一気に焦りだした。全然余裕じゃねえ!やべえ!間に合わねえ!って感じで、あまりの焦りっぷりにひとりごとめっちゃ言ってた。

 このままだと彼女の発表が始まる時間を過ぎてしまう恐れがある。頼む頼む、道を開けてくれーって言いながら僕は必死にハンドルを握った。順調に進むことができれば巻き返せるはず、そう信じて車を走らせるしかなかった。

 最初の渋滞を抜けると、あとはまあまあ順調に進んだ。

 五分でいい!五分前に着きたい!お願いします!っていう僕の願いが聞き届けられたのか、本当に五分前に到着した。セーフ。

 外めっちゃ寒い。がたがた震えながら目的地に到着した僕は無事彼女の発表を見届けることができた。苦労して見に行ったかいのある素晴らしい発表だったのでとっても満足した。

 彼女が僕を見つけて微笑んでくれたんだけど、その時の笑顔がとっても可愛くて素敵で、心を完全に奪われた。たくさん人がいたんだけど、僕と目が合って僕に微笑みかけてくれたんだよ!なんだこのアイドルのファンみたいな台詞。

 その後、発表が終わった彼女に会ってちょっとだけ話をして、僕は帰宅した。

 やっぱり彼女は特別だなあって思った。他の誰よりも輝いて見える。今日の発表も他の人たちもたくさんいたんだけど、やっぱり彼女が一番素敵で、目が離せなかった。いつもはストレートな髪をくるくるっとカールさせていて、それが似合っていて可愛かった。発表全体を楽しむことができたし、彼女の可愛いところとか素敵なところとかたくさん見ることができたし、大満足だった。

 帰り道はだいぶ空いてたし、楽しかった余韻でだいぶご機嫌で家路につくことができた。

 良い休日を過ごせた!