かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

ネットで調べるよりも

 彼女は知識が豊富だ。

 いろんな方向の知識を持っている。一般常識的なものから、かなり深い趣味まで色々。

 僕は知らない事を誰かに教えてもらうのが好きだ。たとえばだけど、たいして好きではない上司からでも、自分が面白いなとか知りたいなと思うような有益な情報を聞くことができれば楽しい。普段は嫌な会話もその時ばかりは進んでしてしまう。

 彼女からはいろんな知識を貰っているし、いろんなものを紹介してもらって、それを僕が知識として取り入れることもできている。

 彼女は僕の興味がある分野に関しての知識量が僕より豊富なことが多い。どんなことに関してもそんなに特別詳しいわけではないと彼女は言うし、それが謙遜であるのと同時に事実であるのは分かっている。すげー詳しいよなんて本当に詳しい人は言わないしね。そんなこと言う人はにわか的な知識しか持っていないだろう。実際自分が詳しいと思っていることでも上には上がいるものだ。

 彼女がどれだけ詳しいかとか知識が誰かに比べてどれだけあるかとかいう話は僕にとって問題ではない。僕よりも知識があって、僕の知らないことをたくさん知っているということがとても重要なのだ。

 クラシックに興味が出てきたよーと言えばこんな曲どう?なんていくつか曲名を挙げてくれる。

 たとえば、僕がネットの検索エンジンでクラシックを探すとしよう。僕の好みに合うようないい曲はないかなーって。そうすると、人気のクラシックだとか定番の曲だとかそういうのはどんどん出てくるけど膨大な量だ。そこから自分の気に入る曲を探すという作業が発生する。

 だが彼女は僕が気に入りそうな曲を彼女の知識の中から探しだして僕に提示してくれる。ネットでは見つからない答えを簡単に導き出してくれる。調べるより聞くほうが早いという状況。自分ではどうにもならないことが、彼女によっていとも簡単に解決されてしまうような感じ。素直に彼女すごいって思う。憧れる。

 映画で使われていた音楽が、何とかっていう曲だよとかこれにも使われているよとか。そういう情報もぽんっと出てくる。彼女が好きな映画であるとか、有名な曲という理由もあるだろう。だけど彼女がそういう情報を自分のものにして適切に引き出してこれるのはすごい。知識の扱い方が上手い。

 何かを評価する時、彼女の視点の鋭さが際立つけど、同時に彼女が今までに得た知識がうまくものさしの役割を果たしていると思う。彼女が勉強したこと、感じ取って得たもの、見たり聞いたりして得たもの、そういう知識全てを通して新しく出会ったものを見ることで、正しく評価ができるんだと思う。彼女の感想が的を射ているなあとか、鋭いなあとか、そういう部分も見ているのかと感心するのは、彼女の知識量の影響も大きいんじゃないかな。

 いろんな事を知っている彼女素敵だなあと思う。自分にはないものを持っている人っていいよね。