かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

有能

 何日間か彼女と一緒に働いていなかったので、今日は仕事中に彼女の仕事っぷりについて考えていた。

 そこで気づいたのが、彼女以外の人たちにはほとんど期待というものを抱いていないということ。これやってくれるだろうとか、あれやって欲しいなとか彼女以外の人に求める気持ちを最初から持っていないらしい。正確には、やって欲しいっていう願望はあるんだけど、期待を全くしていない。やってくれたら嬉しいけど、やってくれると思っていない。

 彼女だったらやってくれて当たり前の仕事、気付いてくれるはずのこと、そういうものを他人に求めることの不毛さを考えるまでもなく無意識下で認識していたらしい。

 周囲に比べると確実に彼女が頭ひとつ抜けて仕事ができる。個々の仕事のクオリティだけでなく、僕が求めていることとか気になっていることに言わなくても気付いてくれるという点でもずば抜けている。

 僕が言いたいことあるときにちょっとだけ彼女の方を見たら、それだけで彼女は僕の方に来てどうしたの?って聞いてくれる。声に出さなくてもまるで阿吽の呼吸のように分かってくれる。

 そんな彼女の高レベルな働きぶりを他の人たちが真似できるわけがない。仕事の出来はもちろん、僕との連携だって他の人とはこんなにうまくできないからね。

 僕は彼女のことを凄く信頼している。仕事においても私生活においても。だから多くを期待してしまう。他の職場の人には求めない仕事の質を求めてしまうのもその一つだ。他の人がやってなくてもなんとも思わないことを、彼女にはやっておいてって言ってしまう。無意識に彼女に期待しているし頼っているんだと思う。それに彼女が応えてくれるからね。

 自分が楽をするためにやってもらとうとか、自分はやらないのに彼女にはやらせようとか、そういうつもりで言ったら絶対にダメだってのはわかってるし、そんなことをさせるつもりはない。もちろんそんな自己中心的な頼み事だったら彼女にきっぱり断られるだろうしね。

 彼女が有能であるがゆえに、彼女に頼りすぎたり過剰な期待や責任を押し付けたりしてきた人を見たり聞いたりしてきてるから、僕はそういう彼女を苦しめるようなことをしたくないと思っている。

 彼女ができる人だから頼ろうではなくて、僕も努力してなるべく彼女と同じ位置にいられるようにすることが必要だ。

 彼女は僕の期待を裏切らない。でもそれは彼女の努力や配慮の結果であることを忘れてはいけない。