かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

死にそうな

 今日は彼女と遊んだ。

 一昨日の時点で今日はプチ断食を敢行するという予定になっており、プチ断食に向けた食事に切り替えて昨日から頑張っている彼女を、今日は出来る限り応援しよう、と思っていた。

 とくに事前に遊ぶ内容、どこへ行くかとかなにをするかみたいな物を決めていなかったので、きっと断食中となると歩きまわるのは辛いだろうし、食べ物が多いところに行くのもNG。ましてや喫茶店なんて絶対に行けない。そこでちょっと遠くに雰囲気の良さそうな公園を見つけていたので、ドライブがてらそこに行って軽くお散歩する案と、何か彼女が見たいものがあれば、お店の多い方面へドライブする案と、移動はあまりせずにゆっくり過ごして、マッサージする案を考えていた。

 朝起きて彼女に連絡してみると、体調が悪くて全然起きれないようだった。そもそも疲れが溜まっているだろうし、ご飯も前日から少なめにしているからエネルギーが足りてなかったのかもしれない。そんな状態でも会ってくれることが嬉しかった。

 迎えに行ってみると、ひと目で体調が悪いと分かる顔をした彼女が現れた。疲労困憊だった。この時点で断食というものが彼女にとって相当につらいものであることは伝わってきていた。

 水以外なにもとらないということだったから、まず水を入手しておかないとなにも始まらないということでお水を買い、アイスやらお菓子を食べたがる彼女が可愛いんだけど、我慢しなきゃいけなくてつらい。いいよー食べなよーって言って食べさせてあげたくなっちゃう。

 彼女の体調の悪さと疲労具合からいって、とてもお散歩ができる感じじゃなかったし、色んな所を回ってお買い物もしんどそうだなあと思ったので、DVDでも借りて観ながらゆっくりしようってことにした。その間僕がマッサージしてあげられれば多少辛いのも和らぐかなあと思って。

 昨日のうちにマッサージが逆効果だったらいけないと思って調べたら、断食とマッサージはセットになってるプランもあるくらいで、血行が悪くなるからマッサージは効果的って書いてあったので、彼女さえ良ければぜひやってあげたいと思っていた。

 彼女が観たいと言っていたDVDともう一つ気になったDVDを借りて、よーしまったりしようかーって思ったら、彼女が欲しい物を一つ思い出した。取り扱っているお店がどんどん少なくなっている商品で、早く買っておかないと無くなっちゃうかもということでそれだけでも今日のうちに手に入れておきたいということだった。ありそうなお店に行ってみたんだけど置いてなくて、ダメ元でもう一箇所、と思って行ったところで見つけることができた。見つけて嬉しくて、彼女が買ったのはもちろん、僕もついでに買ってしまった。あ、食べ物ね。

 欲しかったものも買えて満足した僕たちは、まったりタイムに移行。

 早速借りてきたDVDを観ながらマッサージをすることにした。彼女が以前、初めて観るDVDを真剣に観ない人は嫌い!って言っていたのでマッサージを真剣にやりつつ、DVDも真剣に観た。足の指の先が凄く冷えていて、マッサージしてちょっとましになたかなあと思ってもしばらくするとまた冷たくなってしまって、これは相当重症だぞーと思いながら一生懸命マッサージをした。足の裏からふくらはぎにかけてを重点的に。パンパンだったふくらはぎがマッサージしていると多少柔らかくなったような感じがして、これで彼女が少しでも楽になってくれたらいいなあって思いながらやっていた。途中休憩を挟んだけど結構長い時間しっかりマッサージできたかなあと思う。背中とか肩とか首辺りは全然やってあげられなかったのが少し心残り。

 マッサージを頑張ってはみたものの、彼女の調子は一向に良くならず、むしろ悪化しているようで凄く心配だった。手足が冷たくなっていて体には力が入らず、っていうような状態だったから、話し合った結果これ以上続けても体に良くないだろうということで、食事をすることにした。彼女は辛くても続けたいという気持ちと、もうだめだから辞めたいって気持ちと半々くらいだったんだと思う。だからきっと僕が続けなって言えばもうちょっと頑張っていたのかもしれないけど、これ以上彼女を辛い状態のままにしておきたくなかった。彼女は頑張った。決して心が弱かったわけじゃない。蓄積された疲労があったのと、いきなりなにも食べないというのが彼女の体に合ってなかった可能性がある。タイミングが悪かったんじゃないかなって僕は思った。途中で断念する形にはなってしまったけど、よく頑張ったと思う。

 すぐにたくさん食べるのはよくないだろうと思ったのと、彼女からお寿司を食べたいというリクエストを頂いたので、自分で食べる量を調節できる回転寿司に行った。お寿司を食べていると彼女が体がぽかぽかしてきたって言い出して、手とか顔とかを触ってみたら、冷えきっていたさっきとは打って変わってぽかぽかしていて思わず笑ってしまった。

 ご飯を食べたあと、ドラッグストアに寄ってぐるーっと店内を見て回ってから帰宅した。

 彼女が元気なくてごめんね、楽しくなくてごめんねって謝ってくれたけど、僕は彼女といられて嬉しかったし楽しかった。DVD一緒に観てるのとか、マッサージしてるのだって楽しかった。お寿司一緒に食べたのも楽しかった。

 今日彼女がいつもより元気がないだろうっていうのは予想していたし、マッサージも全力でたーくさんやってあげようって心に決めていたから、今日はやろうと思っていたことができて良かった。まだ足りなかったとは思っているけどね。全力で彼女に尽くそうという心掛けを持って、それをなんとか実行できたかなって思う。

 彼女が感謝してくれたし、久々に大好きって言ってもらえたから今日がんばった分の報酬はもらえたかな。

 彼女が元気なときも、つらいときも、一緒にいてあげられるのが一番いい。元気な時一緒にいるのはとっても楽しい。彼女がつらいときでも僕は楽しいと感じる瞬間はあるし、なによりつらい彼女のそばにいてあげられるという満足感が大きい。幸せを感じる。

 今日も僕は幸せでした。