かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

感想を交わす

 彼女とは色んな話題で盛り上がれるけど、何かについて感想を言い合うのが楽しい。一緒に観たDVDの感想とか、借りたCDの感想とか、読んだ漫画の感想とかいろんなことをね。お店で見た素敵な雑貨についてだってそうだ。

 この間もDVDを観た後に、どうだった?って彼女が聞いてきて僕が拙い感想を述べた。僕が持つ感想は、面白かったとかこの場面好きとかすごく浅い単純なものばかりで、いわば小学生の感想文みたいなものになってしまう。でも彼女に聞かれるとそれだけでは足りないだろうと思う。楽しかったとか面白かったという感想に何か付け加えようと努力する。これがこうなって面白かった、みたいな。もうちょっと踏み込んで、こういう表現がしたかったからあんな映像になったんだろうというちょっと真面目な映画評論みたいな感想も言ってみたりする。そんな感想を彼女は興味深そうに聞いてくれる。聞いてもらえてるなあって感じがするので非常に良い。レスポンスが貰えると自分の意見が受け入れてもらえたような気もするし。彼女は話すのが上手くて聞くのも上手い。すごい。

 僕が一生懸命考えて話しているとそれを汲み取って、優しく包み込むように聞いてくれる。えーそれは違うんじゃない?ばかなの?なんて否定されない。

 大体の場合感想は僕が先に伝える。上記の通り僕は感想をスラスラ言えるタイプじゃないし、多分彼女の感想を先に聞いてしまうとその感想に引っ張られてしまうから。彼女もそれを分かっているので先に僕の感想を聞いてくれるんだと思う。

 彼女の感想はまとまっていて、鋭い視点で完成度が高い。なるほどーって納得することや、そういう見方があるのかって感心することが多い。僕の視点よりもより細かく深いところまで見ていると感じる。大きなくくりで見たら同じようなことを言っているんだけど、彼女のほうがレベル高いことを言っているみたいな感じ。

 自分よりレベル高い感想が言える人に自分の拙い感想を伝えるのは抵抗感出てきちゃいそうだけど、彼女は僕の感想をさっきも言ったとおりきちんと聞いてくれるので恐れることなく言える。

 プロの作品に対して、素人目線でどこが良くなかったとかこうしたらもっと良かったんじゃないのっていう意見を言い合うのも楽しいよね。僕と彼女の意見を取り入れて作れば本当にもっと良い物が作れちゃう気がしてくる。

 出てくる感想や意見が方向性の違うものだったら衝突してしまう可能性もあるけど、だいたい同じような方向の意見を交わせるのでそこから更に良い感想や意見を引き出してくることができるのだ。とても良い。

 なにか観た時の楽しさや興奮を共有したいなって思うのはやっぱり彼女だ。きっと彼女も僕に対してそんな風に思ってくれているんじゃないかな。そんな関係心地よいね。