かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

救済

 今日は彼女が優しかった。

 同僚の仕事の出来なさ具合に足を引っ張られ、仕事が終わらねえと焦って苛立っていたところに、ご友人方と食事を終えた彼女が職場に立ち寄ってくれた。仕事の終盤で時間がなくてやばいと慌てているところだったので、当初彼女の存在にも気づかなかった。まさか彼女がいるなんて思ってなかったし、髪をお団子にしていつもとちょっと雰囲気が違ったしで視界の隅に入っても気づかなかったんだと思う。ちなみに僕はお団子ヘアが好きなので、彼女がお団子にしてておっ!って思った。可愛かった。その時余裕がなくて褒めるタイミングを逃してしまったのが悔やまれる。ごめんね。

 彼女が来てくれたのが嬉しくて、仕事が終わらなくてイライラしちゃってるって愚痴って、頑張ってねって言われて嬉しくなって、でもやっぱり時間がないからやべえってなりながら急いで仕事をした。あのタイミングで彼女が来てくれてなかったら僕はストレスを溜め込んでずーんとテンションを下げていただろう。ナイスタイミングで助けてもらった。ありがとう。

 なんとか終業時間までに仕事を終えて、くたびれていたら彼女から連絡があっていつものコンビニで待っていてくれてるってことだった。頑張ったら素敵なご褒美があるものなのね。僕は嬉しくて急いでコンビニへ向かった。お店に来てくれた時間から考えて一時間近く待ってくれていたんだと思う。なんて優しいんでしょう!

 僕が到着すると彼女は笑顔で迎えてくれて、がんばったねーって褒めてくれた。優しい。嬉しい。今日一日の苦労が全て報われた瞬間。幸せ。

 帰り際に彼女が、こんなに素直に優しくしてあげるのは今日だけだからね!って言っていた。この発言可愛い。確かに今日は特別優しかった。甘えさせてくれた。でもまあ彼女がこんなに毎日優しかったら僕は甘えてばかりになっちゃいそうだからもうちょっとツンツンしているほうが良いのかもしれない。甘えたいのに甘えさせてくれないって彼女によく言われるし。

 甘えさせて貰えると嬉しい。それで思ったんだけど、彼女が他の人、たとえばY君とかPと話しているのを見ると、ヤキモチとかそこまでいかないにしてももやっとした感情が心に芽生えるのは、彼女に対してなんでそいつらと仲良くしてるんだよ!っていう思いではなくて、Y君やPが彼女と話していて楽しかったり嬉しかったりして喜んでいる感じなのが嫌なんだなあって。

 僕ほど彼女と話して幸せを感じていないにしても、彼女と話してツッコミ入れてもらったり、話題を振ってもらったりしてさ、楽しいんだろうなあって。もやっとする。これは相当心の狭い話かもしれない。彼女に優しくしてもらってずるいって思うのかな。僕のほうが絶対彼女の優しさを享受しているというのに。そういうのに関係なく僕の心は勝手にヤキモチをやきだすのだ。困りもの。

 優しくしてくれているときの彼女は、可愛さが優しさによって増幅されて、輝いて見える。ときめいちゃう。とろけちゃう。

 仕事中どん底だった気分も彼女の可愛さと優しさによって復活して、最終的には今日は幸せな一日だったという感想で終われる。なんて素敵なことだろう。彼女にたくさん感謝しとこう。