かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

手首

 彼女はたまに、僕の気持ち悪い発言を聞きたがる。彼女が好きで好きでたまらない僕は、たまに彼女に向かって気持ち悪いことを言ってしまうのだ。それを聞いてドン引きしつつも楽しんでくれているらしい。

 具体的にどんなことを言っているかは、ここに書いたら人格を疑われるレベルなのでやめておく。

 ただ先日、ふとこれはなかなかレベル高いなと自分でも思うことを考えていたので、それを発表したいと思う。

 彼女の手首可愛いなって。

 手首だよ手首。ほら今手首見たでしょ?それだよその手首。

 なんかね、自分の手首見ても全く可愛いとは思わないよ。筋張ってるというか固そうというか、可愛いとは正反対の位置にいる。

 でもね彼女の手首は可愛い。適度にぷにっとしてて、白くて、柔らかそうで。

 あぁーいいなあって思った。

 どうでしょう分かって頂けましたか、この文書でもちょっと気持ち悪いでしょ。これのもっと重症版を言うと彼女が楽しんでくれる。楽しんでいるだけで、決して喜んではいなと思う。

 普段気持ち悪いこと言うと、ものすごく冷たい目で僕を見る。もしくは本当にやばい人を見てしまったっていう顔で目線をそらす。表情から姿勢そして雰囲気まで全てを使ってドン引きですよってご丁寧に示してくれるので、僕にとっては非常に分かりやすい。ポーズで引いてるんじゃなくて、本当に引いてるらしいけど、それによって嫌われるとか距離を置かれることはないので安心して気持ち悪いことを言える。でも引かれると少なからず心が痛い。悲しくなる。でもね、なんだかんだ言って楽しい。

 僕にとって気持ち悪い発言というのは、彼女の許容範囲を計るための物差しのようなもので、これを受け入れてもらえるのか、笑ってもらえるのかというのを推し量ることができる。

 とはいえ、大丈夫と思っていたら気持ち悪さが積もり積もってもう無理ってなるかもしれないし、僕がセーフと思った発言がデッドボールになるかもしれないし、気持ち悪い発言は非常にデリケートなツールであることは間違いない。

 でも本当に自分でもどうかしてるっていうレベルの気持ち悪いことを彼女に言っているので、大抵のことは大丈夫だと思いたい。

 手首が可愛い。とりあえず今日はこれだけ言いたかった。手首にも好きな形ってのがあるんだなあって、そして彼女のはとってもいい手首だなあってね。思った。

 おわり。