かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

前髪

 昨日仕事の始まりに伝達事項の確認をしていたんだけど、そこでY君が彼女に何かを言いかけてやめていた。どうやら彼女の何かが気になったらしいんだけど、業務の真っ最中だったから後回しにしたようだった。僕はその様子を見ていたけど、Y君が何を言いたかったのか分からなかった。たいして気にもとめてなかった。

 伝達事項の確認が終わると、Y君が彼女の前髪をちょこちょこ弄ってあげだした。Y君的には彼女の前髪がちょっと変になっていたからそれを直してあげたってことみたい。

 気になったんで、みたいなことを言いながら直し終わって、彼女に「今日もばっちり可愛いです!」なんて言っていた。

 ほーと思いながら僕はちょっと嫌な気持ちになってはいたけど、いつもみたいにヤキモチみたいな感情は不思議と芽生えないなあなんて思っていた。そりゃあ僕が直したいし、Y君に触られてほしくなかったけどね。でも意外と冷静でいられた。

 でもね、改めてこのことを思い出すとね、僕はやっぱりむかつく!

 だってさ、前髪が変だなと思ったとしてね、言えばいいじゃん。ちょっと変になってますよって。なんで触るの?なんで直すの?言えばいいじゃん!それで彼女が自分で直せばいいじゃん!鏡とか見てさ!

 彼女の許可なしに彼女の前髪に触れるとかなんなの?まあね、ゴミがついてますよくらいだったら分かるよ。軽くさって触れてゴミ取ってあげればいいんだからさ。でも前髪の具合とか本人のさじ加減じゃん。割りと長いことファサファサやってたしさ。そもそもなんでお前が直すの?なんで?

 同性だったらまだ分かるよ、お前前髪変になってるよーパパパッってのはあり得るよ。なんで彼女にそんなことができるの。なんでやったの。

 そもそも!そもそも!前髪に違和感なんてなかった!真正面に立っていた僕が言うんだから間違いない。変じゃなかった!少なくとも急いで直すような、手直ししなくてはいけないほどの違和感なんかなかったよ!

 あーむかつく。

 それに、今日もばっちり可愛いですじゃないよ!彼女は可愛いよ!そりゃあ可愛いけどさ!

 僕はそうやって前髪を直してあげたかったし、可愛いって言いたいし、それができなかったから悔しいのかもしれない。

 なんかY君が彼女にそうやって近い距離感になっていくのが本当にどうしようもなく嫌だ。ああああああ。うわあああああ。

 前髪変じゃなかったなかったってー!