かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

自分のことのように

 彼女が喜んでいると僕も嬉しい。

 彼女が褒められると僕も嬉しい。

 彼女が悲しんでいると僕も悲しい。

 彼女が苦しんでいると僕も苦しい。

 彼女の身に起きる出来事は、まるで僕の身に起こっている出来事のように感じる。

 彼女が仕事で評価されたとき、彼女はもちろん喜んでいたけど、僕も彼女と同じくらい嬉しかった。自分のことのように。いや、自分のこと以上に嬉しかった。

 彼女が楽しそうだと僕も楽しくなる。楽しく会話ができればどんどん楽しさが増していってもっと楽しい会話ができるようになっていく。二人が楽しかったら相乗効果で相当楽しくなれるっていうのがすごく素敵。

 彼女がこんなことあったんだよって、嫌な出来事とか悲しい出来事を話してくれると、僕も嫌な気分になったり悲しくなったりする。もしくは彼女をそんな気分にさせた対象に対して怒りが湧いたりもする。彼女と同じレベルの感情を抱くことは難しいけど、彼女が感じた気持ちを汲み取って出来る限り彼女が抱いた感情を自分も抱いたり理解したりして彼女と近くにいたいと思っている。

 彼女が体調が悪くてつらいっていうとき、僕は心配だしそれを聞いて苦しい気持ちになる。僕がどうにかしてあげられることはないかなって思う。足がだるくてつらいと彼女が言っていたら、マッサージの方法を調べたり、のどが痛いって言ったら対処法を調べたりのど飴を買ってあげることもできる。僕に出来ることが少しでもあれば彼女のためにしてあげたいと思っている。

 でもつらいのは彼女で、僕は実際にのどが痛いわけでも足がだるいわけでもない。その苦しみを彼女が伝えてくれることで受け止めることはできるけど同じつらさを味わって分かってあげることができない。大変だなあ心配だなあって思うことしかできないのがつらい。

 もちろん彼女が僕に同じ苦しみを味わって理解してほしいって思ってるわけじゃないのは分かっている。でも、そうできたらなあと思ってしまう。もしくは彼女の苦しみを肩代わりできたらなあと。

 彼女がつらいときにそばに居てあげられないことが本当につらい。隣にいて色々やってあげたい。そばにいてあげたい。

 調子が悪いと不安になったり寂しくなったりするじゃんね。そんなとき隣に誰かいてくれたら嬉しいよね。そうしてあげたい。でもそれができないから、離れたところから彼女を心配して連絡をするしかない。心配してるんだよって伝えて安心させてあげたい。

 そんな風に彼女のことが自分のことのように嬉しかったり悲しかったりする。

 今日思ったのは、彼女が仕事の手順を書いたメモを新人に渡したんだけど、それをみんな頼りに仕事をしているのを見て彼女の頑張りがみんなの役に立っているっていうことがまるで自分の功績が認められた時のように嬉しかった。彼女が頑張って、みんなの為を思って作ったものがきちんと役立って頼りにされている。彼女の思いがみんなに届いているんだなあって嬉しくなった。

 彼女のことなのに、僕が嬉しくなってる。

 きっと彼女が嬉しいことが僕は嬉しいんだと思う。