かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

予想外

 今日は僕はお仕事。彼女はお休みの日。

 彼女がいないので僕はやる気は出ないし、連勤の疲れでしんどいしで萎え萎えな感じだったがなんとか仕事を終わらせて帰路についた。

 彼女はお出かけしていて、お買い物をしたらしく買ったものを見せてくれるってことになっていたので楽しみにしていた。

 彼女も僕も、買ったらすぐに報告したいし見せびらかしたいタイプだ。こんなもの買ったよーとすぐ報告したくなるし、彼女への内緒のプレゼントもすぐに言いたくなっちゃう。今度あった時に見せようとか、言うのを我慢してあとでびっくりさせようとかするのが苦手なんだろう。すぐに教えて反応を貰いたいし、喜んでもらいたい。きっと彼女も同じようなことを思っているんじゃないかなあ。

 彼女も今日買ったものを、帰ったら見せるか今度会った時に見せるかと訪ねてきた。すぐに見たいという思いと、楽しみを後にとっておくというわくわく感を天秤に掛けて「あったとき!」って言ったら「ええー」っていう反応が帰ってきたので、帰ったら見せてもらうことにした。気になるから見たいし。

 ツムツムのぬいぐるみとフォトアルバムを買ったというお知らせを受けていたから、僕はそれだけとりあえず見せてもらって、他にも買ったものがあるということだったからそれは後日にしようという話だった。

 ツムツムのぬいぐるみのチョイスとか、フォトアルバムの面白さとか、彼女の選ぶものの素敵さというのは本当に素晴らしいなと思った。ぬいぐるみのチョイスは玄人っぽさと可愛い物を選ぶセンスが素晴らしかった。フォトアルバムは凄く彼女が好きそうな雰囲気で、可愛らしいし面白さもあってとても良い物だった。これもナイスセンス。

 そしてここまで見せると、残された秘密のアイテムたちも見せたくなっちゃうもので、そして僕もこの流れで見たくて我慢ができなくなったので、結局他の買ったものも見せてもらうことに。

 一つ目は僕と彼女が共通して知っているちょっとマイナーなキャラクターのグッズ。キャラクターというレベルの個性を与えられているのかわからないんだけど、僕と彼女の間では非常に愛されているキャラクターなので、それが使われた商品が展開されていることに僕は興奮を覚えた。

 素敵な商品を見つけるの上手いなあと僕が感心しきっていると、なんともう一つ買ったものがあると言うではないか。今日は素敵なものにたくさん出会えたんだなー良かったなあって思いながらそれも見たい!って言って見せてもらうとなんとそれはかばのぬいぐるみ。僕と彼女の間で共通してテンションが上がる動物、かば!

 なんでかっていう詳細は省くけど、とにかくかばは重要な存在で、しかも今回彼女がみつけたのは非常に可愛らしいかばだった。単なるかばではなくて可愛らしいかばというのが結構重要。

 またここで僕はテンションが上ってうおおおってなったんだけど、なんと驚くべきことに!

 かばは!

 二匹いた!!!

 写真に映る二匹のかば。そして薄々勘付く僕。もしかしてこれは?これは?

 「きみのぶん」

 うわあああい!きたー!

 やったぞおおおお!ぼくのために二つ買っておいてくれるなんて!しかもおそろい!なんだこれは!こんな感動的な出来事が最近あっただろうか、いやない。

 感動で一瞬ぼーっとしてしまって僕は慌ててありがとうって言った。嬉しさのあまりお礼を忘れるという愚行を犯すところだった。あぶない。

 嬉しくて嬉しくてちょっと涙が出そうなくらいだった。

 こうして彼女の買ったものお披露目会は幕を閉じた。

 予想外のプレゼントを見せてもらえて、僕はもう幸せの絶頂だった。ありがとう。見たいって言ってよかったなあ。嬉しい。