かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

喜ばせ上手

 彼女は僕を喜ばせるのがうまい。僕が簡単に喜ぶ、喜びハードルの低いやつというのを考慮に入れても上手いと思う。

 昨日久々に好きって言ってもらえて、僕の頑張りを認めてもらえて、すごく嬉しかった。あぁこんなに嬉しいものなんだって思った。彼女は普段あんまり好きって言わないから、久々に噛み締めた感覚だった。この嬉しさ忘れかけてたよね。

 あんまり言わないでたまーに言うってすごく効果的だよね。でも言わない期間が空き過ぎたら不安になったり苦痛になったりしてしまうから、そこら辺を上手く調節する技術が必要になってくる。

 彼女は僕の心中を全て把握しているかのように絶妙のタイミングを掴んでいる。なんだったら焦らしに焦らしてあえて不安にさせるっていういじわるもしてくる。好きっていうタイミングだけじゃなくて、全てにおいて彼女は僕の思考を掌握しているんじゃないかと思うくらい、手のひらの上で踊らされている感がある。勝てない。

 でも、昨日の彼女の発言はこいつを喜ばせてやろうっていう意図からの言葉じゃなくて、本当に素直に思ったことを言ってくれたんじゃないかなって思って、それだからこそ突き抜けて嬉しかった。ふひふひ笑ってしまって非常に気持ち悪かった。でも気持ち悪いって自覚しながらも嬉しくて笑いが止まらなくて大変だった。別の話してるときも、嬉しさがぶり返してきてうふふってなっちゃうくらいの嬉しさ。しばらく冷静な思考を失った。昨日の話なのに今思い出しても嬉しいもんね。すごいね。彼女すごい。

 僕にとって彼女の言葉の重みはものすごい。

 彼女の言葉で簡単にどん底まで突き落とされるし、逆に極上の幸せを味わうこともできる。

 彼女は人を喜ばせるツボみたいなものがよく分かっているのかもしれない。こんなこと言われたら誰でも気分が良いだろうなとか、悪い気はしないだろうなっていう言葉をうまく使える。もちろん相手に合わせて言葉を選んでいるから、闇雲に相手を持ち上げたりする訳じゃない。

 彼女はきっと喜ばせようと思えばずっと僕を喜ばせ続けられるだろう。でもそうしないのは彼女が僕を無理してまで喜ばせようとする必要がないからで、それだけ僕に気を遣わずにいてくれてるってことで、だから彼女が僕を喜ばせるようなことを言わなくても、それは僕にとって嬉しい事なのだ。

 とは言っても彼女に褒められたり好きって言ってもらえることは最上級の嬉しさを与えてくれる。彼女は僕が頑張っていることも分かってくれて認めてくれているのは分かってはいるものの、それを言葉にして伝えてもらえることでダイレクトに伝わってくるから、嬉しくて泣けてきちゃうのだ。

 幸い電話口での会話だったので、気持ち悪い笑いを聞かれただけだったけど、面と向かってだったら更に一段階上の気持ち悪さを晒してしまうことになっていただろう。

 僕って幸せなやつでしょ。彼女といられる今が一番幸せだって断言できるくらいハッピーな脳内だからね。幸せなんですよ。