かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

リサーチ

 昨日、彼女がY君から漫画を借りたと言っていた。

 漫画を貸し借りする仲ってちょっと嫉妬しちゃう。いいんですけどね。いいんですけどね。

 Y君は何の前フリもなく持ってきたらしく、彼女としてはどうして貸してくれたのかいまいち分からないって感じだった。以前もY君は彼女に漫画を貸したことがあって、その漫画は彼女に好評でその後僕も借りることとなったんだけど、きっとそれがあったからまた漫画を貸そうと思ったのだろう。

 問題はその漫画のチョイスだった。

 前回は恋愛コメディ漫画で、万人受けしそうな比較的お勧めしやすい漫画だった。彼女も僕も楽しめたのが良い証拠である。

 今回は確実に人を選ぶ漫画だった。絵柄も内容もどちらもお勧めしやすいとは言いがたいものだ。そして彼女が苦手なジャンルにヒットしていた。一応読めたみたいだけど。

 そこで僕はY君が勧めたやつが外れて嬉しい!とかいう意地悪いことを思ったわけじゃなくて、Y君のセンス大丈夫か?という心配と、彼女のこと知らないんだからこれがダメとかこれは大丈夫とかいう判断ができないんだなっていう当たり前の感想だった。

 ただ嬉しかったのは事実。彼の紹介した漫画が受け入れられなかったことが嬉しかったんではなくて、僕は彼女の好みを把握していて判断できるんだぞってことが嬉しかった。

 僕が誰よりも彼女を知ってるって思える、他の人に優越感を感じられる部分があるんだってことが嬉しい。

 彼女の好み関連の話だけど、雑貨品とか家電とかが載った雑誌を見ていると自分の興味があるものをみるのはもちろんなんだけど、彼女基準で見ることが多い。

 今日はモバイルバッテリーの比較レビューが載っている雑誌を見て彼女のことを考えていた。今彼女が持っているのは容量大きめのやつだから持ち運び向きではないし、電池の浪費問題もあったから、容量小さめで軽い持ち運び楽なのを常に持ち歩くようにして容量大きめのやつは遠出するときとかお泊りするときとかにだけ持ち歩くことにすればバランスとれるなあと。

 でも彼女はそこまでモバイルバッテリーに関心がないだろうから興味を示してはくれないだろうなあと思って、それなら小さいやつは安いし僕が買って渡そうかっていうところまで考えが至ったところで、これあげるくらいだったらもっと彼女が喜びそうなものあげるほうがよっぽどいいなってことに気付いた。

 他にも面白そうな雑貨を見つけて、これ彼女にあげたら喜ぶかなあと思って写真を撮っておいたり、名前をメモったり。ついつい彼女のことばかり考えてしまう。いいなって思ったものはだいたいあげたいって思う。

 僕の頭のなかは彼女でいっぱいだ。

 いつか彼女にプレゼントしようかなって思ってメモるので、彼女にこれ良くない?ってお見せできないのが非常に残念である。もちろん、気になったものを共有するっていう楽しみ方もしているから、全てを僕の中に秘めているわけではないけどね。

 彼女が喜ぶ顔を見たいから、毎日僕は色んな所から情報を仕入れようとしている。こんな努力が実を結んでくれるといいなと思いながら。