かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

評価

 今日、彼女の新人に対する評価が厳しいという話になった。彼女の評価の仕方が、最初の評価が物凄く低くて、そこから加点していく方式なんじゃないかっていう。というのを僕が言ったんだけど、その場にいた僕と彼女とY君とでその話がちょっと盛り上がった。

 彼女は期待して裏切られるのが嫌というのもあってか、新しい人に対して好意的ではない。だからといって冷たい態度を取るとか、厳しいことを言うとかそういうことじゃなくて、あくまでも彼女の中での好感度が低い位置にあるというだけ。だから楽しく会話もするし、優しく仕事を教えてあげもする。はたから見ればとても楽しそうに見えるし、彼女も新人を気に入っているように見える。

 彼女の中の評価が低い位置から始まり、だんだんと相手のことが分かっていく中で相手の良い部分、例えば頑張り屋さんだとか、仕事に対して真剣に取り組んでるだとか、気が利くだとか、そういう部分が分かって彼女の中の評価が向上していく。よくよく考えてみたら僕もそうやって誰かと接しているうちに好感度が上がっていく。加点式だ。僕と同じなんだけど彼女の場合はその始まりが限りなく下の方にあるような気がする。

 手放しに最初から高評価を下すのではなく、じっくりと相手を見て知った上で評価をする、というのが彼女のスタイルだと思う。

 高評価になったわけじゃないけどY君が良い例で、最初は仕事もできないしなんか気持ち悪いしで彼女は結構嫌がっていた。それからしばらくして徐々にY君という存在が定着してくると、仕事はできないけどやる気はあって取り組もうっていう姿勢は評価できるんじゃないかというのが僕と彼女との共通認識になった。そこでやっと僕と彼女の中でのY君に対する好感度が同程度になったと思う。少しずつではあるけどY君の評価できる部分を見つけて、彼女の中での評価が上がっていったのだ。

 評価が上がったら上がったまま下がることがないか、といえばそんなことなくて簡単に初期値へと戻ってしまうこともある。くず(以前のブログ参照)なんかが良い例である。

 彼女の採点は決して完璧を求めているわけではなくて、取り組む姿勢とか聞く姿勢、責任感なんかが上手く彼女の感覚にハマればいい感じに評価が上がる。

 今日このことについて考えていたら、そういえば僕は最初から好意的に接してもらえてたんじゃなかろうかという事に気づいた。そして特に意識することなく、当初の評価を維持したままやっていったと思う。少なくとも仕事の面で彼女を落胆させるようなことはしていない。僕の場合は新しく入ったと入っても別のところでの経験があったし、新人とはまた別条件ではあるけれど、彼女が最初から僕を高く評価してくれていたことはなんだかとってもすごいことなんじゃないかと思った。凄く喜んでいいことなんじゃないかな。

 彼女の下す評価というのは厳しいんだけど、非常に的を射ている。僕が気になっている部分とかもやっと思う部分を明確に言葉にしてくれたりする。そんな信頼できる彼女に評価してもらえてるってことを改めて考えると凄く光栄なことだ。

 あぁ嬉しい。こんな結論に至るつもりじゃなかったんだけど嬉しいのでよしとする。

 おわり。