かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

反省

 彼女が観たいテレビ番組が今日放送ということで、お風呂に入っている彼女から「今夜放送らしいから忘れないで」とメッセージが送られてきた。僕はすぐにテレビ欄を観て今日放送ということを確認して、別の番組(彼女が録画しているもの)を観ながらブログを書いていた。僕にはこの時、僕が今別の番組を観ているという状況と彼女が今夜放送という情報を把握しているということから、彼女が観たいと言っている番組はこの番組よりも後の時間に始まるものだという先入観があった。だからしっかりと時間確認もせずに、とりあえずこの番組を見終わったら彼女にお知らせすればいいって軽く考えてしまっていた。

 彼女がお風呂から出てしばらくして、観たいと言っていた番組が終わってるてメッセージが来た。予想外の展開にびっくりして、どう反応していいか戸惑っていたら彼女から更に、調べてくれてなかったの?とメッセージが来た。彼女の「忘れないで」という言葉には、放送時間を調べて観忘れないように教えて欲しいという意図が込められていて、僕はそれを理解していたのに、肝心なところを先入観によって後回しにして、彼女に伝えることができなかった。信頼に応えられなかった。彼女が教えて欲しいと僕を信頼して頼ってきてくれているんだから、すぐに時間を調べて彼女に教える準備をするべきだった。

 彼女はこの時点で観たいと思っていた番組が観れなかったことのショックと、信頼して任せていたのにそれに答えられなかった僕への失望感を抱いていた。でもそれを責めるつもりはなくて、僕がミスすることだってあるし忘れてしまうこともあるからと思ってくれていた。

 それなのに僕は気付かなかった言い訳だけして、謝らなかった。彼女に信頼されて頼まれたことに応えられなかった挙句に、謝罪すらしなかった。二重で彼女を失望させてしまった。僕が謝らなかったのはごめんって思ってなかったわけではない。でもそんなの何の言い訳にもならないね。謝らずに深刻になりすぎないように振る舞おうっていう馬鹿げた考えがあったのと、もし謝らずにいても彼女が、ごめんなさいって言えばかやろう!くらいに構ってくれるかと甘えていたせいだと思う。事態を軽く考えていたし、馬鹿だった。全面的に僕が悪い。あの時の僕を全力で殴りたい。

 きちんと彼女にお知らせできなかったことは、僕が彼女に簡単にでもごめんねって言えば許してもらえることだったのにそれをしなかったことで、彼女の中での僕の評価が崩れ落ちた。

 忘れないでという言葉に応えられなかったことと謝るべきところできちんとあやまらなかったことが本当に彼女をうざりさせてしまった。

 どちらもなんであの時そうしなかったんだと思う。彼女に言われた時にすぐ時間を調べておけばよかった話だし、それができなかったんだから素直に謝ればよかった。こんな当たり前のことができないなんてどうかしてる。

 彼女に期待に応えられなかった自分も、素直に謝らなかった自分も本当に最低だと思う。

 さっき勢い余って、もうこんなこと絶対しないからって言ってしまったけど、絶対とか言うんじゃなかった。彼女が嫌いなやつだ。そう言うこというやつがまたやるんだよ。ばか。

 失敗に失敗を上塗りしていって取り返しがつかなくなってしまう。

 彼女の言葉を軽く受け止めてしまっていたこと、すぐに行動しなかったこと、それによって期待に応えられなかったこと、そしてそれを謝らなかったこと。自分で書いていてうんざりする。

 彼女の失望が伝わってきて、僕はどうしようもなくへこんだし反省もした。僕はどうしても無意識に言い訳を挟みたくなってしまうようだ。反省して自分が悪かったって思っているのにどこかで正当化する道を探している。そうやって自分のプライドを守ろうとしていると、不毛な会話になって彼女からすれば無駄で面倒だと感じるんだろう。自分がプライドを守ろうとしていることがしばらく彼女と会話をしないと分からなくて、本当にそれも馬鹿みたいだと思うけど、そこに気付くまでの僕との会話は本当に彼女にとって苦痛だろう。僕は今こうして改めて認識できたから次からそれを意識して話せるんじゃないかと思う。これもまた気付くのが遅すぎたんだとは思うけど。

 彼女はきっと僕にうんざりなんだろうけど、できることならまた僕に頼って欲しいし、信頼して欲しい。言葉で言うだけじゃムリだろうから、行動で示したいと思う。僕は彼女に信頼してもらいたいし頼ってもらいたいから、どうにかしてその方法を考えるしかない。