かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

いつもどおりの

 今日は彼女を離れたところから見守る機会があった。ちょっと表現が適切ではないんだけど、具体的に書くことははばかられるので、ほんのりと雰囲気だけ感じ取ってもらいたいと思う。

 普段僕が見ている彼女っていうのは、僕の前にいる彼女で、僕がいないときの彼女ってのは僕は見ることができない。なんだか哲学的。僕がいない時の彼女は僕が観測してしまった時点で僕の前にいる彼女になってしまう、みたいな。何言ってるんだろうね。

 とにかく今日は彼女が僕の目の前にいない状態で、僕がいない時の彼女を知ることができる貴重な日だった。

 というものの、彼女はいつもと同じだった。いつもと違う環境で、いつもと違う彼女がそこにはいるのかなって思っていたけど、僕の前にいる時の彼女と変わらなかった。知らない彼女を見てみたいという気持ちもあるし、知らない彼女が現れてしまったらっていう不安もあった。僕の知らない彼女がいるっていうのが嫌というか、怖い。だから僕は安心した。同時に彼女はいついかなるときでも飾らないんだなって思った。気取ったり、よく見られようと背伸びしたり、いつもと違う自分をだそうっていうようなことをしない。よく考えればすぐに分かることだったのに、僕は今日それに気付いた。そして僕は彼女のそういうところが好きだったんだって思った。彼女というものを形成している根本に近い要素。

 常に等身大でいることって簡単にできることじゃない。誰だってよく見られたいし、気取りたくなる時はある。でもそこで彼女は自分を能力以上に大きく見せようとか、自分のできないことをできるとアピールするような愚かなことはしない。常に彼女っぽさとか彼女らしさ、つまり僕が普段彼女を見ていて良いなって思うところとか可愛いなって思うところがいつでも失われないから、僕はそういうところに魅力を感じるんだろう。

 人によって表情が変わったり、口調が変わったりということもない、それは信頼感にも繋がっていると思う。どんな状況でも自分というものを持っていられるというのはすごいことだと思う。

 今日はそんな事に気付くことができて、なおかついつもの可愛い彼女にも触れられて、収穫の多い一日だった。

 改めてまた彼女が可愛いなと思ったし好きだなと思った。