かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

気分次第

 彼女の好みについて。

 今までも何度か彼女の好きなものとか嫌いなものについて言及してきた。彼女の好みは分かりやすいようで分かりにくい。食べ物で言えば、彼女はチョコが大好きだし、僕とコンビニに寄ればよく焼きとりも一緒に買って食べる。かわとぼんじりがお気に入り。アイスも好きで毎回アイスのケース見るっていうのはこの間書いたばかりだった。ポテチとかフライドポテトとかも好き。とまあこんな感じで彼女の好きなものは把握できてきた。でもチョコという大きなくくりが分かっているだけで、その日彼女の食べたいチョコはどれか、という問いには答えを見出だせない。ノーマルなチョコなのか、ホワイトチョコなのか、サクサクしてるのか、固いのか。数多の選択肢がある。これを選んでおけば確実に彼女が喜んでくれるっていうような安全牌は存在しない。それどころかチョコを食べたくない、まではいかないにしても今日はチョコの気分じゃないっていう日もある。

 そう彼女は気分屋さんだ。それによって迷惑を被ることはないから、全く問題ないんだけどね。なんだか猫みたいだなあって思う。それが可愛くもある。

 昨日まで美味しく食べていたものが、今日はもう食べたくなくなるとか。昨日まで大好きだったものが今日はそこまで好きじゃなくなるみたいな変化は誰でもあると思う。でも彼女の変化は激しいというか、意外性があるというのか、ちょっと他の人とは違う感じがする。

 それはなぜかずっと考えていたんだけど、今日気付いた。彼女の好きなものに対する姿勢のせいだと思う。彼女は気に入った食べ物とか、気に入ったものに対する熱意が物凄い。気に入っていたわたがし味のハイチュウを箱買いしちゃうくらいの熱意を持っている。ちなみにさすがに買いすぎてしまったようでこの間分けてくれた。好きになると毎日のようにそれを食べたり、好きになったものに関連するものを買い集めたりと、好きなものに対する愛がすごく大きい。だからこそ、その熱意とか愛が失われてしまった時に、僕は違和感みたいなものを覚えるんだと思う。あれ?あんなに好きだったのに?みたいな。

 先日、ウミウシの本を見つけて、彼女にウミウシだよ!って言ったら反応が薄かった。僕の記憶が正しければ一年前はウミウシの素晴らしさを熱く語ってくれるくらいの熱意を持っていたはずだった。どうやらその熱意は僕の知らないうちに失われてしまっていたようで、彼女いわく「嫌いになったわけではないし、買った本とかは置いておきたいとは思うけれど、もうそこまでじゃない」とのことだった。時間の経過で興味が薄れていくことは当たり前なはずなのに、彼女が興味を失ってしまうことには違和感がある。たぶんこの感覚はこれを読んでもうまく伝わらないんじゃないかと思う。表現力不足。あんなに好きだったのに、そんなに興味がなくなってしまったのか、と僕の中に喪失感のようなものが生まれているような。

 彼女の好みは結構な頻度で更新されているんだと思う。周囲が気付かないくらい細かな変化を繰り返している。それがいつの間にか大きな変化になっていて、常に彼女をみていたはずなのに、その変化に気づかず一瞬混乱する。

 大まかな彼女の好みをしっかり把握して、細かな好みが更新されていくことに置いていかれないようにしなきゃいけない。彼女はこれが好きだっていう固定観念にとらわれていてはいけない。

 常に新しいものに目を向けて、彼女の好みを追っていかないとなって思う。

 そして彼女の好みのものを見事に的中させて渡せた時なんて嬉しくてたまらないからね。その快感をたくさん得たい。