かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

バースデー

 前の記事からの続き。

 彼女を迎えに行ってとりあえず飲み物を買おうとコンビニへ寄った。そこで彼女にお昼ご飯はどうするのって聞かれた。正直な所、僕はケーキを食べに行くぞ!って言いだすのがちょっと恐かった。もしここで彼女がケーキはまだ食べたくないって言ったらどうしようって思った。ケーキを予約していることはバラしたくないから、行きたくないって言われたらそこら辺を伏せて説得しなくちゃいけないってあわあわしていた。でもそんな心配は必要なくて、ケーキを食べに行くことを伝えたら彼女は素直に同意してくれた。今日は僕のプランに全て委ねてくれるつもりだったようだ。安心した。同時にやっぱりケーキ屋さんを自分で選んで決めておいてよかったと思った。彼女にどこがいい?なんて委ねるのは全然スマートじゃない。

 早速車を走らせ、目的のケーキ屋さんへ向かった。

 細い道に入ったところにある隠れ家的な雰囲気の素敵なお店だった。予想通り。いや、予想よりもいい感じだったかもしれない。Google Earthを使って周辺の道の様子なんかも事前にチェックしておいたお陰でスムーズに到着した。到着した時に我慢できず、彼女に予約してあるからって言ってしまった。もうちょっとなんだから黙っておけばよかった。でもそれを聞いた彼女は嬉しそうな顔をしてくれた。予約してよかったって思った。店内に入って予約してあることを告げ、席について待つことしばし。人気のお店だけあってお客さんが多くて、出入りも多かったけど、お店の雰囲気が落ち着いているからかあまり気にならなかった。彼女もお店の雰囲気を気に入ってくれたみたいで、嬉しそうに笑ってくれた。彼女の笑顔を見ると昨日たくさん悩んだことも、今日心臓をバクバクさせながら電話したことも、その全てが報われたような感じがしてすごくすごく嬉しかった。そして彼女のために自分が行動できて、それが彼女を喜ばせる結果に繋がったことが幸せだった。

 プレートを付けてくださいって頼んだことと、選んだケーキの種類は運ばれてくるまで絶対に言うまいと思って必死に我慢した。言ってしまったら全てがぶち壊しだからね。

 頼んだ飲み物が運ばれてきて、しばらくしてケーキが運ばれてきた。ちょっと変わった形のいちごショートケーキとフォンダンショコラといちごタルト。この3つを選んだ理由は1つずつにきちんとある。まず、いちごショートは生クリームが大好きな彼女が喜んでくれるんじゃないかなって思ったから選んだ。そして定番中の定番商品なのにここのショートケーキは形が変わっているから意外性もあって彼女がびっくりしてくれるんじゃないかなって思った。フォンダンショコラはチョコが好きな彼女のために。この二つを用意しておくことで彼女が生クリームの気分だったとしてもチョコの気分だったとしてもどちらでも対応できる。そしていちごタルトはこのお店はタルトがおいしいと評判だったから、ならばタルトも用意しておこうということで選んだ。僕がタルト好きってのも大きな理由。どれにプレートを付けてくださいって言うかで少しまよったけどプレートが映えるのは確実にいちごショートだろうなと思った。なぜかそこには確信みたいなものがあって、あまり不安にはならなかった。その選択は大正解だったみたいで、ケーキが運ばれてきてプレートの話になった時、彼女もいちごショートに乗っているのが一番良いって言ってくれた。加えて店頭に並んでいるケーキを見た時からいちごショートが気になっていたって言ってくれて、僕は本当に嬉しかった。

 ケーキはすごく美味しくて、彼女はとても満足してくれたようだし、僕もとっても満足した。ここを選んで正解だったって思えた。いっぱい考えて悩んだ結果がきちんと良い形になってくれたことが嬉しかった。

 おいしいって喜んでくれている彼女が可愛くて、そんな彼女と一緒にケーキを食べられることが幸せで、そんな風に彼女を喜ばせられたことが幸せで、終始僕は幸せでいっぱいだった。嬉しくてうきうきして、ぱくぱくケーキを食べて、いつの間にかケーキを食べ終わってしまった。彼女はいちごショートを。僕はいちごタルトを。フォンダンショコラは二人ではんぶんこした。間違いなく、僕が今まで食べたケーキの中で一番美味しいケーキで、一番幸せなケーキを食べる時間だった。

 お店を出た時、彼女がこんなお店が近所にあったらかなりの頻度で通うねって言ってくれて、僕も同じように思ったから嬉しくて、それにそう言ってくれるくらい気に入ってもらえたんだって思ったらそれもまた嬉しかった。また来たい。もちろん彼女と一緒に。

 その後は彼女が買いたいものがあるということだったので、近くのショッピングモールに寄ってブラブラと歩きまわった。僕が必死に考えていたのはケーキのことばかりで、その後のことは漠然と近くに大きなショッピングモールあるからそこに行こうくらいにしか考えてなくて、詰めが甘かった。もっとしっかりプランを練ればよかった。反省点は次に生かそう。

 ただお買い物も楽しくて、雑貨を見たり服を見たり、彼女と趣味が合うから彼女がこれ良いねって言ったものに対して本当に良いと思って同意できるので楽しい。あ、そうそう。昨日僕がブログに走る彼女が可愛いって書いたから、サービス精神旺盛な彼女は走ってる姿を見せてくれた。僕は嬉しくてニヤニヤしてしまった。ごちそうさまです。そうやってくれる彼女が可愛い。可愛くてたまらない。

 ヴィレヴァンでフード付きのリュックを背負って、フードを被ればたまらなく可愛いし、雑貨屋さんでキラキラしたカチューシャを付ければお姫様みたいに可愛い。帽子をかぶるとすごく似合うし、帽子によって可愛かったりかっこ良かったり彼女の印象の変化が楽しい。彼女との買い物ってすごく楽しい。

 彼女の探しているものが、二箇所回っても見つからずちょっと悲しそうな顔になってしまったんだけど、なぜか今日の僕は自信というか謎の力強さにあふれていて、彼女がへこんでいてもどうしようって慌てなかった。大丈夫だから他の所探しに行こうって自信を持って言えた。最終的に確実にあるところが分かっていたからそこへ行けば良いっていう安心感があったからっていうのが大きいんだろうけどね!

 買い物を済ませて、晩ご飯へ。

 あ、その前に彼女にプレゼントを渡したんだ。

 大きいのと小さいのどっちがいい?って聞いたら両方って言った彼女が可愛かった。

 まずタオルを渡した。包装紙は僕がお店で選んだうさぎの可愛いやつで、彼女はそれを気に入ってくれたみたい。お店の袋に入っていたから彼女は包を開ける前から何が入っているのか予想できたみたいだった。その時の僕の心境は、タオルはあくまでもサブ!って感じだった。

 続いてポーチの入っている紙袋を渡した。

 ポーチを見て彼女はちょっと笑った。多分予想外のものだったんだろうと思う。和風雑貨はあんまり好きじゃない、というかうまく自分に合わせられないって彼女が言っていたからちょっと失敗したかなあとは思ったけど、可愛いって言ってくれたし、どこに使おうか考えてくれていたからよしとする。中見てくれるかなあってわくわくしていたら結構早く、がま口を開けてくれて、中からメッセージカードとネックレスが出てきた。ちょっとは驚いてくれたみたいでよかった。

 僕が心配で心配でたまらなかったネックレスは、一目見て彼女も僕と同じように気に入ってくれたみたいだった。持ってるネックレスの中で一番素敵って言ってくれて嬉しかったし、これを選んで良かったなあって思った。すぐに付けてみてくれて、やっぱり僕の思った通りすごく良く似合っていて何度も彼女が付けたところを想像していたから嬉しくてたまらなかった。僕の抱いていた不安は全て現実にならなかった。ネックレスを付けてくれた彼女はとっても素敵で可愛かった。自分のプレゼントしたものを身に付けてくれるのってこんなに嬉しいんだなーって実感したのは初めてかもしれない。

 さて晩ご飯の話に戻る。数日前から約束していた焼肉。二回目ともなると僕も勝手がわかってきて、今日はとっても手際よくお肉を焼いて食べることができた。途中すっごく楽しくて楽しくてご機嫌になって、幸せでたまらなかった。彼女といると僕は結構この幸せが溢れでているみたいな状態になる。

 美味しく焼肉を食べている合間に彼女が携帯を見ていて気付いたんだけど、彼女の携帯の操作の仕方が可愛い。

 脇をきゅっとしめて、右手で支えて、左手の人差し指で操作していたんだけど、携帯の位置が胸より少し上くらいで全体的にすっとした感じで姿勢が良かった。あーいつもこの姿勢で携帯操作しているの見て可愛いなあって思っていたけど、なるほどこれは姿勢が可愛いんだなって今日発見した。毎回その姿勢ってわけじゃないけど、よく見る。可愛い。

 焼肉を食べ終わって、時間も遅くなっていたので彼女を家に送り届けて今日が無事終了。

 まだまだ至らない所はあったと思うけど、思っていたことはすべて実行できたし、彼女にも喜んで貰えてよかった。

 誕生日という大切な日を僕と一緒に過ごすという選択をしてくれた彼女に感謝している。

 お祝いできてよかった!