かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

 今日は彼女と遊んだよ!

 今日の僕はきちんとプランを練っていた。前日に下調べもしておいた。なんだかちょっと偉い。当たり前のことなんだろうけど。天気が良くて、寒すぎなければそのプランで行こうと思っていた。

 さて当日。晴天。気温もそんなに低くない。完璧だ、と思ったら彼女が花粉にやられてつらいらしい。そのプランというのが、今がシーズンの梅を見に行くというものだったから、嫌というほど外を歩くことになる。代案も提示しつつ梅を見に行こうって言ったら、彼女はマスクをしていくから大丈夫って言ってくれた。優しい。ということで無事、梅を見に行くことになった。

 彼女よりもかなり早く準備が終わってしまったので、僕は少し先に家を出てお菓子屋さんに寄った。そこには彼女の大好物がある。期間限定品でこの時期しか食べられない逸品だ。喜んでくれるかなあなんて思ってわくわくしながら店内を見て回って、他にも好きだって言っていた気のするお菓子を選んで購入した。渡した時の反応が楽しみで、僕はウキウキだった。彼女を迎えに行って、今日はおやつがあるよ!って言ったら彼女にごきげんだねえって言われた。僕のウキウキした気持ちは露骨に体の外へ溢れていたらしい。

 僕が選んだお菓子の詰め合わせを見て彼女は喜んでくれた。それを見た僕はちょっとドヤ顔していたかもしれない。

 梅を見に向かいながら、僕はちょっと不安だった。雨やら風やらがここ最近すごかったから、梅の花が散ってしまっていたらどうしようって。せっかく彼女を誘ったのにがっかりさせたくない。事前の情報では今が見頃ってことおだったからそれを信じるしかなかった。

 到着してみると、綺麗に梅の花は咲いていた。一安心。満開の一歩手前くらいですごく良いタイミングで来れたと思う。また今度にしようって言っていたらもう花が散ってしまっていただろう。

 彼女とここに来たことを思い出に残しておこう、と思って僕は写真を撮ることにした。彼女の手が写真に入り込んだりしていてそれを楽しんでいたら、今日は彼女が普通に写真を撮らせてくれた。彼女を被写体にできる機会なんてなかなか無いからすごく嬉しかった。マスクしたまま写ってるからあんまり彼女の顔が分からないんだけど、それでも可愛い。彼女にそれを伝えようと、マスクしてても可愛いねって言ったらどうやら僕の顔が赤くなっていたようで笑われた。笑われたら余計に恥ずかしくなって赤くなってしまった。恥ずかしい。そんなやりとりもすごく楽しくて、僕は梅を見てまわっている間ずっと笑っていたような気がする。すごく楽しかった。変な顔して写ろうとする彼女が面白くて可愛くて僕はずっとニヤニヤしっぱなし。カメラを向けられると変な顔したくなるのも変なことをしたくなるってのはすごく彼女らしいし、そういうところが好きだ。真面目な顔して写って、写りが悪かったり変な顔になって後悔するよりも、初めから変な顔しておけば撮った写真を見ても笑えるからかな。そうすれば撮った側も楽しい気持ちになる。彼女がそういうことを考えているのかどうか分からないけど、とにかく彼女は楽しい気持ちでいることが好きだし、その為に周りも楽しい気持ちにしようって頑張ってくれる。それが意識的にせよ無意識的にせよ、彼女のお陰で僕はすごく楽しめるし、全く退屈しない。おそらく彼女の周りにいる人達は少なからず彼女のそのエンターテインメント性によって盛り上げられたり楽しい気持ちになったりしているはずだ。

 僕ばっかり一人でワイワイはしゃいでいたわけじゃないよ。彼女も楽しんでくれていた。正直なところ梅を見に行くっていうのが彼女にとってどれくらい楽しい事として位置づけられるのか分からなかったから、不安だった。でも楽しんでくれている彼女を見て、安心した。途中からは彼女が楽しんでいるかどうか考えることができないくらい、楽しくて嬉しくてハイになってたけどね。いやうん、決してひとりよがりに楽しんでいたわけじゃないよ。

 梅を見るというより、変な写真を撮ることに力を入れてしまった感が多少あったけれども、すごく楽しかった。何度も言うけどすごく楽しかった。

 梅を見終わったあとのプランを全く練っていなかった僕は(この辺がダメだよね)彼女と話しながら、ちょっとした目的の物もあることだし、ということでお店をいくつか回ってみることにした。彼女とはどこへ買い物へ行っても楽しい。彼女といると素敵なものを見つけられるし、彼女が何かを欲しがる姿を見ることができる。思わず甘やかして買ってあげたくなっちゃうのをぐっと堪えて、我慢しようねなんて言いながらね。今日は本当にたくさんお店をまわった。いつもの二倍とか三倍。いつもが少ないんだけどね。彼女と一緒にぐるぐるお店を巡るの楽しい。

 晩ご飯を食べようってことで何にしようかって相談した結果、イタリアンに。ピザとパエリアを食べておなかいっぱいになった。僕も彼女もイタリアンが好きだから、食べる頻度が高い気がする。今日はパスタを食べなかったから、また彼女と食べに行きたいなあ。あぁそれといつか彼女にカプレーゼを振る舞いたい。切って載せるだけだから料理と呼べないようなものだけど、お店の味を再現出来ている気がするから、彼女に食べてもらいたい。

 色んな所に行って、すごく充実した一日だった。

 楽しかった!