かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

他者の評価と自己評価

 僕が彼女の好きなところとして挙げるものを、彼女自身も好きかといったらそうではないだろうなと思った。

 たとえば僕はすっぴんの彼女が好きだ。すっぴん風メイクとかじゃなくて真の意味でのすっぴんが好き。本気で可愛いと思うし、お肌もきれいだと思う。でも彼女はすっぴんを嫌がる。前に彼女が、ある程度の年齢になったら化粧をして外へ出るのがマナーって言っていてなるほどなあと思った。僕は彼女がすっぴんで外出して一緒に遊んでくれてもいいと思うし、すっぴんの彼女が見れて嬉しいと思う。でもそれは彼女にとっては嫌なこと、やりたくないことだ。これを逆に自分に当てはめて考えると、寝癖でぐちゃぐちゃの髪型でなおかつパジャマ姿で外出するって感じだろうか。抵抗感はあるし出来ることならもうちょっとまともな格好で外出したいと思うだろうな。でも彼女がその姿でいい、好きだって言ったらそのままでもいけるかもしれない。悩みどころだ。

 あとは彼女が泣いている姿も好きだけど、彼女は自分が泣いている状態が好きなわけがないし、彼女の不幸な境遇とか、心配症な所とか、気にしいなところとかも好きだけど、それだって彼女からみたら自分の嫌な所だったり変えたいところだったりするんだろう。

 ありのままの彼女を好きだってことはもちろん重要だけど、僕が好きだから好きって言えば単純に彼女が喜んでくれるかっていうのはまた別の話な気がする。

 すっぴんが好きだっていうのは、僕がそういう嗜好を持っているんだなって彼女も認識してくれていて、僕がすっぴん好きすっぴん好きっていうことで喜んでくれているのかはよく分からないけど、受け入れてくれている。でもこれがすっぴん好きだから、すっぴんで仕事来てよとかすっぴんで遊ぼうよっていう発言になってしまったら、彼女にとって嫌なことを強要してしまうことになる。ここまでぶっ飛んだことを強要したことはないけど、僕が好きだからそれでいいじゃないって言っているように取れる発言というのは過去に何度もしてしまっているので注意が必要だ。

 強要で思い出した。ちょっと話がそれるけど、彼女は要求されたことに対して出来るだけ応えようとする。自分の嫌だと思うことでも相手がそれを求めていたら、なるべくそれに応えようとする。凄く献身的なのだ。でもそれって凄くストレスの溜まることで、彼女自身が色々我慢をしなくちゃいけない。我慢をするという行為は彼女にとって非常に辛いもので、それによってどんどんストレスが溜まっていってしまう。僕のくだらないお願いや、ちょっと変なお願いに応えてくれるのも、本当に彼女がやってあげたいと思ってやってくれることなのか、僕がお願いしたから嫌な気持ちを我慢してしてくれているのかと分からない時があった。彼女の周りの人で、彼女に甘えている人というのはきっとこの辺の、自分のお願いによって彼女に苦痛を与えているかもしれないという点を想像できないんだと思う。僕はずっとそれに関して考えていたし、今では嫌なことは嫌と言ってきっぱり断ってくれるだろうという、そういう形の信頼をしている。

 彼女は基本的には頼まれたら嫌と言わず頑張っちゃうタイプの人だと思う。しかも全力で頑張っちゃうタイプの。そんな彼女が好きなんだけどね。

 僕の考えと彼女の考えというのは共通点も多いけど、同じ目を通して同じ頭で考えているわけではないんだから、僕の主観で考えた意見が、彼女にとって不愉快なこともあるというのを忘れちゃいけないなと思った。自分がされて嬉しい事を相手にしてあげようっていうのはある程度正しいけど、僕がされて嬉しい事の中に彼女がされて嫌なことってのは結構たくさんあるんじゃないかな。ちょっと詳細を書けないのが残念だけど。

 というわけで、今日は彼女の自己評価と、僕の彼女に対する評価というのは一致しないなっていう当たり前のことをちょっと考えてみました。