かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

幼い頃の記憶

 昨日少しだけ彼女の幼少期の話を聞いた。幼稚園の頃にこんな事があったというような話。

 それを聞いて感じたのは、利発な子だったんだなあっていうことと、そこの頃から今の彼女というものがしっかりとそこにあったんだなあっていうことだった。

 きっとこの頃から彼女は本を読んでいただろうし、そういうものから得た知識とか、周囲の人から与えられた知識というのを幼いながらに賢く理解して、自分のものとしていたんだと思う。だからこういう時はこうする、こう言われたらこう答えるというような知識をしっかりと実践出来ていたんだと思う。子供ゆえの融通のきかなさ、ある種の純粋さみたいなものもしっかり持っていたはずだ。これはこうだってお母さんが言ってたからこう!みたいな真っ直ぐさね。ただ多分彼女はその辺が一筋縄ではいかないタイプだったんだろうなあって僕は思っていて、ただ単純に大人がこうしなさいって言ったとしても彼女自身が納得しなければそれには従わなかったんじゃないだろうかと思う。

 疑問に思ったことは答えが出るまで考え続けていただろうし、納得いかない事を要求されれば納得のいく理由を求めたに違いない。こういう部分は今の彼女にも共通してくるところだから、当時の彼女もそうだっただろうということは想像に難くない。

 彼女の語ってくれたエピソードの中で、自分が知っていることを相手が勝手に知らないと解釈して、嫌な気持ちがしたという話があったんだけど、そのエピソードも今の彼女にもある要素を感じた。彼女にとって自分の能力が正当に評価されないことというのは凄く嫌なことなんだと思う。自分が知っていることを相手が勝手に知らないと思ったことで、本当は持っている知識を持っていないと思われてしまった、ということは不当に評価が下がったということになる。自分のどうしようもない部分で自分の評価が下がる、あるいは誰かにバカにされたように感じるということが彼女にとって非常に屈辱的なんだろう。それは今の彼女と接していても感じる部分ではあったし、それが幼稚園~小学校低学年くらいには既に形成されていたというのが非常に面白くて興味深かった。

 この部分だけを切り取って見てしまうと、彼女が自分の知識に絶対の自信を持っていてそれを揺るがされるとプライドが傷つくっていうようなインテリな人っぽく感じてしまうかもしれないけど、彼女は別にそういうわけじゃなくて、ただ単に自分の持っているものが正しく見られないことが嫌なんだと思う。自分の持っている知識が間違っていてそれを違うと指摘されることには何の抵抗もないはずだ。

 なにゆえ彼女はそう考えるようになったのか、幼少期に既にそれが形成されていたとなると、きっかけは一体何だったのかというのが凄く気になる。彼女がどうしてそういう思考を持つようになったのか、なんていうのは彼女を知る上で凄く重要なことだと思う。

 彼女が語ってくれるエピソードからは彼女の性格形成の過程が見えてくる気がして楽しい。もうだいぶ昔のことだからそれ程豊富に出てくるわけじゃないだろうけど、また彼女からそんな話を聞いてみたいと思う。