パウリ効果

　彼女の機械に嫌われ話第二弾。

　この話はまだまだ色々出てきそうだということで、彼女からネタを提供してもらった。

　どうやら大学の頃住んでいたアパートでも持ち前の嫌われっぷりを発揮していたようで、エアコンが壊れたりインターホンが壊れたり。集合玄関を開けるボタンが壊れたから、宅配便なんかがあるとわざわざ玄関まで出迎えにいかなくちゃいけなかったみたい。苦労してる。ちなみに彼女はそれが壊れたまま我慢して生活していたらしい。修理にお金が掛かると思って耐えていたみたいだけど、結局管理会社が無料で修理してくれたんだとか。それもまた不憫な話だ。

　この話で、彼女が住んでいる場所によって起こる現象ではないことがこれで判明した。

　もしかしたらね、今住んでいるところが特殊な磁場を形成していて機械類に影響を与えているのかもしれない！なんていう妄想をしていたんだけど違うらしい。そんなのだったらわくわくしちゃう。

　あ、ちなみに彼女の事例とは若干違うけれど、機械に触れる、あるいは近づいただけで壊れるという現象のことを「パウリ効果」と呼ぶらしい。詳細が知りたい方ははリンク先のWikipediaで確認して下さいな。

　あとはHDDレコーダーで録りためた番組をDVDへダビングしようとしてもできない（現在は復旧）、Wi-Fiに彼女のスマホだけ繋がらない、あるいは繋がってもすぐに切断されてしまう。そうそう、PSPも一度壊れたって言ってた。

　彼女は帯電しやすい体質なようで、静電気でバチッとよくなるらしい。ちょっと調べてみたら、やはり身の回りの機械類が壊れたり不具合を起こしやすい人っていうのは多数存在しているようで、その原因の一つとして帯電体質が挙げられていた。もしかしたら彼女の経験してきた機械との相性の悪さも帯電体質ということで説明がつくものもあるのかもしれない。スマホに関しては、ただ単にどうしようもなく不具合が多い機種っていうだけな気がしてならないけどね。Wi-Fiにつながらない、つながりにくいっていうのもスマホの電波を受信するアンテナがダメな気がしちゃうもの。最近ではアプリを一個入れただけで操作が重くなるとか、動きがおかしくなるとか聞いても納得してしまう。なるほどやつならば仕方ない、みたいな。

　機械との相性というものがあるとすれば、確実に彼女は良くない。彼女が機械に近づいて行こうとすると距離を置かれてしまうような、そんな関係に思える。彼女にしてみればもうその不具合達が日常的なもので、諦めみたいなものもあるのかもしれない。機械には不具合がつきもの、みたいな。たしかにそうなんだけど、機械類が大好きな僕としては不具合無く機械を使って満足してもらいたいなあと思う。なんとか僕が彼女と機械の間を取り持って仲良く出来るようにしてあげたい。

　僕が紹介したものや、貸したものあげたものに関して彼女から不具合が出たとか壊れたっていう話は今のところ聞かない。僕がいじりまわしたPCも快適ではないにしても使えているみたいだし、Bluetooth接続のヘッドセットもたまに不可解な挙動をするときがあるっぽいけどなんとか使えている。このヘッドセットに関しては僕の手元にある時点からちょっと扱いづらいやつだったので仕方ない。あとは使わなくなったiPhone4ｓをiOSでしかできないゲームをやるように彼女に貸したんだけど、それも問題なく使えてるみたい。

　うまいこと彼女と機械の間を取り持てているかな。

　彼女と機械の相性が悪いおかげで、僕の数少ない得意分野が役立って嬉しい。これからも対処が簡単な不具合ならばんばんだしてもらって、彼女が僕に助けを求めるようにしてもらいたいと思う。おねがいします。