かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

口癖

 彼女の口癖が僕にうつるとか、僕の口癖が彼女にうつるとかってことがある。昨日そんな話になった。

 彼女の口癖が僕にうつると嬉しい。彼女が僕の中に息づいているような気がする。逆に彼女に僕の口癖がうつるとそれはもっと嬉しい。それだけ僕の影響を受けてくれてるのかなーって思う。僕がよく会話の途中で、あのーって言うらしく(ほぼ自覚はなかった)それがちょっとだけ彼女にうつっているみたい。余談だけど僕があのーっていうのが面白いらしく度々からかわれる。

 彼女からは、相手がつまらないことを言った時に、はいって無感動に返事するのがうつった。僕がよくそれをされていたからだと思う。はい、その話終わり、みたいなニュアンスがしてすごく使い勝手が良い。あとは、「あ、そう」ってやつ。突き放した感じじゃなくて、あぁそうなんだーみたいな印象を与える言い方。これは相槌として結構使いやすくてすんなり出てくる。最近この二つを使う時に彼女を思い出す。

 あんまりにも露骨に口癖がうつったら周りの人に不審がられるので僕は注意しないといけない。彼女はそういうの考えてうまいこと自制できそうだけど、僕は無意識に使いそうだから。笑い方とか、動作ももしかしたら彼女に似てきてるのかもしれないなーって思う。話し掛けられたときの反応とか、接客中の動きとか。たぶんそこまで似てきてはいないと思うけど、いつも僕は彼女を目で追ってしまうから、勝手に動きが寄っていく可能性は否定出来ない。動作なんかめちゃくちゃ分かりやすいだろうから本気で気を付けないと。

 彼女との共通点があると嬉しい。二種類ある内のどちらか一つを二人とも選んだらそれだけで嬉しい。車に乗っていて通り過ぎて行くものの中から同じものに興味を惹かれただけで嬉しい。同じタイミングで同じ言葉を発するのも嬉しい。とにかく彼女と一緒だとなんでも嬉しい。

 好きなものが一緒とか、良いと思うものが一緒とか。長く一緒にいれば価値観とか似てくるのかもしれないけど、僕と彼女は最初からその辺が似ていると思う。彼女と全てが同じである必要はもちろんないし、違う部分があるからこそいいとも思う。でもやっぱり口癖がうつったら嬉しいし、似ている部分が多ければ嬉しい。

 彼女が好きなものが、徐々に僕の好きなものになっていくのとかすごく嬉しい。逆もまた然り。いつの間にか僕はチョコが好きになり、彼女の好きな音楽を聴くようになり、彼女の好きな本を読むようになった。僕の中に彼女の存在が強く根付いている証だと思う。