かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

触れる、触る

 彼女に触れたいなあと思う。触れていると安心するから。手でも腕でも顔でも髪でも、どこかしら彼女に触れていられたら安心する。隣を歩いていて、腕がちょっと当たるとか、すれ違う時に体が当たるとかそういうのでもいい。単に彼女を目で捉えているだけよりも、触れたほうがより彼女を感じられる。当たり前の話ではあるけど。

 彼女の話を聞いている時に髪をなでたり、手を握ったりするのは非常に心地が良い。それをすることを許容されているということは、彼女に受け入れられているということにも繋がるわけだから安心する。彼女に触れていられる間は僕から離れていってしまうことはないって思えて安心する。

 一人でいる時に彼女の温もりが恋しくなると困る。どうしようもない。どうしようもないのでもだえる。僕にはどうも記憶力と想像力が欠けていて、彼女の温もりを思い出そうにもなかなか思い出せずおぼろげな感覚として浮かぶだけで余計にもどかしい。彼女の温もりを感じられる抱きまくらとかあったら言い値で買う。いや、抱きまくらとかいうと卑猥な感じがしちゃうな。別に卑猥な意味で触りたいって言っているわけではないよ。ただ純粋に彼女に触れていたいだけで。彼女の温もりを感じたいだけなんです。

 彼女が近くにいる時に、シャンプーのにおいを感じられるのも良い。シャンプーだけじゃなくて彼女の固有のにおいとでも言うべきなのか、どう表現したら良いか分からないけど、とにかくその彼女のにおいが好きだから僕は彼女が近くにいてくれると幸せ。ふわっと近くを通った彼女からいいにおいがすると思わず、はっ!ってなる。彼女に触れて彼女のにおいを感じていられれば僕は満足だ。これなんかすごく変態くさい。

 満たされているという感覚というのは時間とともに失われていってしまうようで、その幸せが大きければ大きいほど持続はするんだろうけど確実に器から減っていく。それを止められるのが彼女に触れるとか彼女と一緒に時間を過ごすとか、楽しい会話をするとか彼女といて幸せだなあって感じることだ。止められるどころか、更に器が満たされていくことだってある。だから僕はどうしてもそれを求め続ける。彼女に触れたくて触れたくてたまらない。