かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

腰痛と号泣

 僕は昨日大泣きした。あんな号泣って感じの泣き方をしたのはいつ以来だろう。しかも悲しくて泣いたわけじゃなくて、嬉しくて泣いたのだ。嬉しくてあんなに泣いたのは記憶に無い。

 何があったのかというと、彼女に腰痛に効くというマッサージを調べてやってあげて、その日の夜彼女と電話しているときに今腰が全然痛くないよ!って彼女が言ってくれたのが嬉しくて泣いた。たったそれだけなんだけど本気で泣いた。

 彼女は前から腰が痛いって言っていて、どうにか楽になる方法は無いかなと以前から何度かマッサージをしていた。その時は何となくで腰を指圧したり背中を指圧したりしていただけで、何の知識もない状態だった。それでも彼女は感謝してくれたし、気持ちいいよって言ってくれた。でも腰の痛みは取れてないし、あんまり楽になった感じも無さそうだったから、次にマッサージする時までにマッサージを勉強して彼女の辛いのを何としても軽くしてあげようって思った。僕がマッサージをしたことに喜んでくれてはいるけど、楽になったことで喜ぶ段階にはまだ至ってないなって思っていたのだ。それを実現するためには僕のスキルアップが必要だと思った。そこでネットを活用して腰痛に効果的なマッサージを調べて勉強した。かなり本格的なやり方を指南してくれているサイトがあったので、それを見てイメージトレーニングしていた。調べていたらこれで彼女のつらいのが軽くなるかもしれない!って思えてきてワクワクした。早くこれを試してみたい!って思った。

 勉強の成果を披露する機会が昨日で、僕は彼女を楽にしてあげたい一心で汗をだらだら流しながら必死にマッサージした。押す場所、力加減、押している時間、彼女にとってどうするのが一番いいかと考えながら、少しでも良くなってほしいという願いを込めて頑張った。押していて、筋肉が硬くなってるなあと感じる所を押していると彼女がそこがいい感じだって言ってくれたり、気持ちいいよって褒めてくれるのでますますやる気が出て一時間か一時間半くらいやっていた気がする。

 ひと通りマッサージを終えて、だいぶやった感が出た僕は満足したけど、彼女はやっぱり腰が痛いみたいだった。頑張ったけどやっぱり素人じゃだめかーって僕はこっそり落ち込んだ。でも勉強したものは出しきって、彼女のために全力で頑張れたからよしとしようって思った。また彼女にマッサージをしてあげようとも思ったし、これを続けてもっと僕が上手くなればとも思った。

 そんな感じで彼女と別れて家に帰ってきて、寝る前に彼女と電話をした。そしたら彼女が今腰が痛くなくて楽って言ってくれた。本当に嬉しくて、心の底からよかった!って思った。彼女が楽になったことと、僕の努力が報われて彼女の役に立てたことが凄く嬉しかった。僕は普段彼女に嫌な思いをさせて怒らせてしまったり、ぐずぐずしてだめな奴だから、彼女を喜ばせることができてよかったって思ったら勝手に涙が溢れてきた。嬉しくて嬉しくて涙が止まらなくて嗚咽しながら、泣いちゃってごめん、自分でもなんでこんなに泣いてるのかよく分からんって思ってた。僕が彼女のために一生懸命マッサージしたことは無駄じゃなかったんだ、ちゃんと彼女を喜ばせることができたんだって思った。いっつも自分のダメさに辟易しているからその反動で余計に嬉しかったんだと思う。大げさだけど自分の価値を見出だせたくらいの喜びだった。

 子供みたいに泣いてる僕を彼女は優しく慰めてくれて、いっぱいありがとうって言ってくれた。

 本当に嬉しかった。たまに僕は彼女に迷惑しか掛けていないんじゃないかって思ってしまうから、そんな自分の考えを否定することができて良かった。

 自分でもびっくりするくらい泣いたけど、それだけ僕にとって嬉しい出来事だったということだと思う。