かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

寒さの記憶

 今日はものすごく寒かった。寒いとやっぱり去年の冬辺りの記憶が蘇ってきて僕はちょっと幸せな気分になる。

 僕と彼女の付き合いはまだ短い。やっと季節が一周してきたくらいだ。寒くなってきたので先日衣替えをした時、これを着て彼女と出掛けたなあ、なんていう記憶が蘇ってきた。懐かしい気分になって、心が少し暖かくなったような気がした。

 彼女と過ごした記憶はどれも大切な思い出で、彼女と行った場所はどれも凄く思い出深い場所になっている。その中でも彼女が教えてくれた公園を僕はとても気に入っている。少し小高い場所に作られたその公園は、町を見下ろすことができてとても見晴らしが良い。夜にアスレチックの上に登って見る夜景が綺麗で、一番最初に彼女と見たときの感動は忘れられない。彼女が好きっていう景色を僕も共有できて、彼女と一緒に眺めることができて嬉しかった。

 その公園で僕が泣いたこともあった。これはまあ色々あったからなので詳しくは書けないけど、僕と彼女の思い出においてあの公園はわりと重要なポジションにいる気がする。僕があの場所を特別視しているだけかもしれないけど、とにかく大切な場所だ。

 彼女のお陰で知った場所とか、行くようになった場所というのは、僕にとって彼女との思い出しかない場所だから特別な感じがする。彼女と出会わなければ知ることのなかった場所、なんていうと物凄く大切な場所っぽいでしょ。

 服や食べ物、場所。色んなものに彼女との記憶が紐付けられていて、何かでそれが呼び起こされる度に僕は彼女を思い浮かべて嬉しくなる。

 コンビニへ寄って温かい飲み物を買って車で話すということですら、以前もこうやって彼女と話したなあって思うと幸せな気分になる。僕の中に、そうやって思い起こせる記憶がある程度積み上げられてきたってことだから。こんなことあったよねとか、ここに行ってこんなことしたよね、みたいな思い出話ができるくらいの付き合いの長さにはなったんだなあって。それがなんだか嬉しい。彼女との思い出はどれも楽しいものだから余計に。

 これは僕の願望だけど、彼女も寒さを感じた時に何か僕との記憶を思い出してくれていたらなあと思う。そしてふと湧いたその記憶に嬉しくなってくれていたらなあっていう。そうしたら僕も嬉しいなあなんてね。

 今年も何か新しい服を一着くらい買って、彼女との思い出を作りたいなあ。