かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

損得勘定

 彼女は誰かのために労力を費やすことを惜しまない。誰かの悩みのために考えを巡らせること。誰かの話を聞くために時間を割くこと。彼女は当たり前のようにそれができる。仕事において後輩を指導するために時間を割くこともそうだ。彼女は最近入った後輩のために、時間を割いて丁寧なマニュアルを作ってあげた。自分の仕事もあるのにそれを急いで終わらせて時間を作って、見やすく理解しやすいように手書きで。彼女のように気の利く人は他にいない。そして彼女のように自らの時間を割いてまでマニュアルを作ってあげるような人はいない。面倒だったり他に優先すべきことがあったり理由は様々だろうけどきっと彼女以外にやる人はいない。彼女の優しさと思いやりがあってこその行動だと思う。

 誰もやらないからやらなくていい、という訳じゃなくて本当は必要なもの。それをしっかりできる彼女は素晴らしい。しかも今日そのマニュアルを使って指導するのは僕だった。彼女は自分のためというのは一切なく、後輩や指導する僕の為にマニュアルを作ってくれたのだ。お陰で後輩を指導するのは凄く楽だった。後輩の理解にも確実に役立っているはずだ。あ、僕のためというのは思い上がりかもしれない。

 彼女は自分にとって損か得かで行動するのではなく、それが有益かどうかという大きな視点で行動しているように思う。そんな視点で物事を捉えられる人なんてなかなかいない。だからこそ、損得でしか物事を考えられない人にとって彼女という存在は理解し難いものなのかもしれない。彼女の行動原理が分からないから。逆に彼女を理解できる人にとっては彼女の行動の有り難みとか、彼女の重要性というのを強く感じるはずだ。

 現に今日だって、彼女がそのマニュアルを作ってくれていなかったら、僕は後輩への指導に手間取っただろう。後輩も指針とすべきものが提示されたことによって、それを頼りに仕事が出来る。これは完全に彼女のお陰だ。僕と後輩は彼女に何度も感謝しなくてはいけないだろう。こんな感じで彼女のお陰で物事が上手く運んでいるということは多い。人間関係でもそう、彼女の気配りのお陰で気持ちよく仕事ができて人間関係が円滑に進むこともある。諸事情あって彼女の気配りが届かない状況になったためそこの人間関係は瓦解しかけているっぽいけど。もちろんこの件に関して彼女に非は一切ない。

 彼女の気配りによって僕や彼女の周りの人達は助けられているんだなあと実感した一日でした。