かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

予定は変更されるもの

 今日はとってもいい日だった。

 どうしていい日だったかはこれから話すので各自任意で読み進めるように。

 今日は彼女と仕事が被っておらず、出勤が憂鬱で仕方なかった。彼女と一緒でない日は毎日が憂鬱だ。逆に言えば彼女と一緒の日は仕事に行くことが苦痛ではない。これって結構すごいことじゃない?

 とりあえず今日はそんな感じで憂鬱に始まって憂鬱に終わってしまう予定だった。

 だがここで朗報が入る。もしかしたら今日職場に遊びにいけるかもしれないと彼女から連絡があったのだ。

 行けるかもしれないという不確定要素にはあえて目を向けず、今日は頑張っていれば彼女に会える!と僕は頑張ることにした。今日は結構余裕がある日だった。でも彼女のいない職場は異常なほどにつまらない。でも僕は彼女に会うために黙々と仕事をこなした。

 その結果、無事彼女が遊びに来てくれたのだ!遊びに来たっていうとあれだけどお買い物にね。

 彼女が遊びに来てくれることはとても嬉しい。当然だ。だが、ここで懸念すべき事象がいくつかある。

 おじゃまぷよの存在だ。おじゃまぷよって分かる?ぷよぷよで、落ちてくる透明のやつね?まあいいや、邪魔者の存在を懸念しなければならないということです。

 主な邪魔者は二名。そう、察しの良い方はお分かりの、だるまさんとくずだ。そして今日はだるまさんとくずのツートップが出勤しているというロイヤルストレート、いやストレートくらいの状態。あと店長という絶対的な王の存在も懸念しなければいけないんだけど、今日はそそくさとお帰りあそばされたので、危惧する必要は無かった。

 むしろ王の存在がないことで、だるまとくずはいきいきとしてしまう可能性があって、彼女が遊びに来たのを察知した二名が彼女にベタベタしだすことも想像に難くない状況だった。彼女が休日に遊びに来てくれるということはままあるのだが、毎回だいたい邪魔してくるクソどもがおりまして、僕は腸を煮え繰り返しているわけで。彼女はお前らに会いに来てるんじゃなくて僕に会いに来てるんだよっていうね。

 立場的に僕はそれを主張するわけにもいかないので、辛酸を舐めながらも耐えているのである。というような前例から今日もまたそうなるかもしれない、いやそうなるだろう、いやならないで、お願い、と思考がめまぐるしく駆け巡った。

 彼女が来てくれたのは僕が休憩に入るタイミングで、休憩室で二人きりになることができた。これは結構いい感じだった。出だし好調。僕は嬉しくて嬉しくて終始でれでれしていた。彼女がそばに居てくれるだけで僕はとてつもなく嬉しいのだ。と好調かと思われたところに、くずがタバコを吸いに休憩室に入ってきた。もうこれは明らかに明らかに彼女と僕が休憩室にいることを確信した上での侵入であって、僕にとっては侵略者以外の何物でもなくて邪魔者以外の何物でもなかった。でも僕は大人なので嫌な顔一つせずにくずの相手をして、休憩時間が終わったのでいそいそと仕事に戻った。

 そこから15分ほど拘束されたので、彼女の所に行くことも彼女を目にすることもできずに、今彼女は何しているんだろう。この間に帰ってしまわないだろうなと気が気じゃない状態だった。すべてを投げ出して彼女の所に行きたかったがそういうわけにもいかない。

 拘束から解かれると、今度はだるまさんが彼女に絡んでいた。割って入りたい、殴りたい衝動を抑えて僕は極めて冷静な顔でその近くを通り過ぎ、別の仕事へと向かった。でもなんか色々あってその近くを何回か通ったんだけど、なかなかだるまは彼女から離れないでずっと話していて、むかついた。むかついたさ!たぶん時間的に言ったら5分とかそれくらいなんだけど僕の中では15分くらいに思えた。微妙に長いでしょ。

 だるまから開放された彼女はそれからずっと僕のそばに居てくれた。すごく幸せだった。すごく嬉しかった。こんなに楽しく仕事したことないじゃね?って思いながら仕事した。いつもと同じ作業なのに彼女が隣にいるだけでこれだけ楽しいなんてね。彼女がさり気なく手伝ってくれるんだけど、彼女が何も言わんでも何をしてくれるかが分かって、僕が何も言わんでも必要なことをやってくれるっていうこの感じ最高にいいよね。そんな風にできる彼女が僕は大好きなんです。

 だるまさん以降、全然邪魔も入らなくて、彼女がさすがにこれ以上長居できないっていうまでたぶん30分くらい一緒にいられた。憂鬱な一日で終わるはずの今日が、とてもいい日で終わりました。

 彼女が僕に会いに来てくれて、僕のそばにいてくれる、それだけでとても幸せなんだなあって改めて実感しましたとさ。

 今日はどうしてもこれが書きたかったので満足。