妄想
仕事が終わった彼女に会いに行って、ちょこっとお買い物をして、それからお家にお邪魔した。
コーヒー淹れてもらって、のんびり過ごした。
寒くなってくると、温かいものを楽しめるようになって非常に良い。
温かさに幸せを感じるよね。ほっとするというか。
部屋でくつろがせてもらっていると、落ち着くし癒されるんだけど、これから家に帰らなきゃと思うとちょっと心が緩みきらない。
やること残ってる感。
帰らなくてよくて、あとはお風呂入って寝るだけとかだったら最高なのになあと思った。
泊めてもらいたいというわけじゃないよ。
それくらいの、あとはなにもやることないって感じであれば、最高にくつろげるなあって思ったという話。
そうなるとやっぱり、彼女と一緒に住みたいなあと思うわけだ。
今日家に帰ってきて、お風呂に入りながら妄想してた。
彼女と一緒に住んだらお互いの主張がぶつかりあうんだろうか、と。
育ってきた環境が違うから好き嫌いは否めないというように、お互いにどうしても譲れないこととか、こうするの嫌!とか、こうしたい!みたい主張が出てくるんじゃないかなあと思う。
ほんとに些細なことから、大きなことまで。
歯磨き粉は寝かして置きたい派と、立てて置きたい派で衝突するかもしれない。
物の置き場とか、しまい方とかで衝突するかもしれない。
僕も彼女も結構、自分のやり方というものを重んじるタイプだと思う。
これはこうしたいというスタイルが決まっている。
女性に多そうな印象もあるけど、僕たちの場合、僕のほうがそういうの多いかもしれない。
この辺りのことって未知数じゃん。
そこで僕は考えた、というか妄想した。
お互いの主張を記すノートを作ったらいいんじゃないかと。
直接言うと文句みたいになっちゃうけど、きっと僕たちは文句を言いたいわけじゃなくて、要望を伝えたいだけなのだ。
だから文章化することで冷静に相手に伝わるはず。
問題の軽いもの、こんな風に感じているんだよ分かってもらえるだけでいいくらいの気持ちのものを書く。改善してくれたらいいなあとかそんな感じで。
冷蔵庫に入れてある牛乳は、いつも左端に入れて欲しいなあ、みたいな。
ここまで妄想して、うーんこれめんどくさいから直接言うよなあっていう結論に至った。
悪いアイディアではない気もするんだけどね。
最初は活用されるかもしれないけど、使わなくなるだろう。
でもまあ、一緒に暮らしていく上で、意見の衝突は絶対あるだろう。
それをうまく乗り越えていく方法を考えなきゃなあと思うのだ。
一緒に暮らすということが、絵空事ではなく、具体的に考えて行動を起こす時期に来たからこそ、こんな妄想をするようになった。
はやく家さがしたい。
おわり。