かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

ベストなポーチ

 今日は僕も彼女もお休みだった。

 彼女は美容院に行くらしく、僕が起きた頃には支度を終えて出かけていった。

 僕はといえば特に予定があるわけではなくって、起きてからご飯を食べたあと、なにしようかなあっとぼーっとしていた。母の車のタイヤを替えるという予定があったので今日でなくてもよかったのだが、済ませてしまうことに。

 ちゃちゃーっとお店に行って目星をつけていたタイヤを選んで、すぐに交換してもらった。

 彼女が美容院に行って帰って来る頃には全て済んでいるようにしたかったんだけど、ぼーっとしていた分、出掛けるのが遅くなったので全てが完了するまでの時間もずれ込んでしまった。

 彼女に頼まれてもいないし、彼女が望んだわけでもないんだけど、僕はいつも、彼女が暇な時間はなるべく自分も暇でいようと心がけている。

 どういうことかというと、彼女が何か予定を済ませて家に帰ってきた時に、僕がどこかに出掛けているとか、何か手が離せない作業をしていると、彼女からの連絡に反応できない。

 話をしたい、伝えたいって思っている時に返事が遅かったり、反応がなかったら嫌だろうなあと思う。後で話をすることにしたら、時間の経過によってその時の気持ちとか感情っていうものが薄れてしまうかもしれないし、別に話さなくていいやって思ってしまうかもしれない。

 だからなるべくそうならないように、僕も彼女の行動に合わせて暇な時間を作ろうと思っている。

 ここまでされていると気持ち悪いかなあ。

 あくまで出来る限りの話であって、無理に予定を捻じ曲げてまでそうしているわけではない。

 今回は思惑から外れ、僕が出掛けている間に、彼女は家に帰ってきて甥っ子のみずまんじゅうくんとお散歩に出掛けていた。これがまた大変だったらしい。まだまだ小さいとはいってもかなり成長したみずまんじゅうくんを抱っこして歩くのはかなりの負荷だ。

 僕が帰宅して、もう一度出掛けなきゃいけないなあって思っていたところに彼女から連絡があった。

 今度遠方から発表会に来てくれる人用にプレゼントを買おうと出掛けたのはいいけど、最寄りのお店になかったからちょっと遠いところに行きたいというものだった。道のりを教えてっていう連絡だったんだけど、どうせなら僕が出向いて一緒に行ったほうが楽なんじゃないかなと思った。そうすれば彼女に会えるしね。

 ということで彼女にはしばらく待っていてもらって、僕は急いで彼女のところに向かった。

 彼女は、髪色が以前より少し暗くなっていて、髪がセットしてあって可愛かった。髪色が少し変わっただけでも、ちょっと印象が変わるね。いい感じだったと思う。

 彼女を迎えて、目的地まで車を走らせていると、通り沿いにある服屋さんに寄りたい!と彼女が言ったので寄り道することにした。

 このあいだ買った赤いスカートに合わせる服が欲しくて、探してみたんだけどピンとくるのもは見当たらず。代わりに素敵なポーチを見つけたので購入。複数の用途で使えそうな、使い勝手の良いものだった。しかもお安い。

 いいポーチは見つけたけど目的のものは見つからず、ついでだからと、もう一箇所別の服屋さんにも寄ってみたんだけどそこでもいいものは見つからず。もう秋物がメインになってて、いまこの時に必要な服ってもうあんまりないんだよね。彼女とうーんうーんいいながら探したけど見つからなかった。

 僕個人の行きたいお店の閉店まであと一時間くらいだったのと、このこのお店の閉店まであと10分くらいだったのとで、慌ただしくお店を出た。

 その後プレゼントを買いに別のお店へ行って、ここでは順調に買い物ができた。目的のものも、それを入れるおしゃれな紙袋も手に入れた。紙袋は複数あったけど、僕と彼女の意見が見事に一致して、迷う余地はなかった。

 帰り道、さっき閉店時間まで10分だったお店の前を通ったんだけど、閉店時間を過ぎてもまだ営業してた。あれ?ってなった。営業時間伸びてたのかな。それがなんだか面白かった。あんなに急いだのに!って。

 彼女を送り届け、自分の予定を済ませ、家に帰ってきた。

 彼女が最初に一人で行ったお店でプレゼントが揃ってしまわなくて僕としてはよかった。彼女のお役に立てたし、彼女に会えたし。それに一緒にお買い物ができた。

 毎日一、二時間でいいから、彼女とこんな感じに過ごせたらすごく楽しいだろうなあと思う。毎日とか欲張り過ぎだね。

 今日も楽しかった!