かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

たくさん考える

 彼女はいろいろすごく考えているなって思う。

 どう、この僕の何も考えていなさそうな文章。

 彼女は他者の模範になるような行動をとっているなあって思った。

 仕事に関して、必要な作業は抜かりなくやるし、先回りして先に作業を済ませておいてくれるなんてこともよくある。

 彼女が取る行動っていうのは、危なっかしさがなくて、落ち着いて見える。根拠に基づいた自信があるといえばいいのか、立ち居振る舞いにぎこちなさを感じさせない。

 それは彼女が常に考えているからだと思う。この場合はどうしたらいいか、こうなったらこうする、っていう状況に応じた行動を先読みすることで、予測不可能な状態に陥って身動きが取れなくなるっていうことを避けている。

 それでももちろん、問題に直面することはある。

 そうしたときに、思考停止せず、次の振る舞いをどうしたらいいかというのを彼女は考えらえる。

 慌てふためいた結果、さらに状況を悪化させてしまうっていうのはありがちだ。同僚の中にはそうやって事態をさらに悪くしそうな人が何人もいる。そういう人を横目で見守るのはストレスが溜まる。彼女がなにか困った状態に陥っても、僕は安心して見守っていられる。

 彼女ならば窮地の中でも、うまく立ち回れると信じている。

 それはやっぱり、彼女が普段から導き出す答えを信頼しているからだ。

 たくさん考えて、いろんな可能性を考慮して、こうするのがいいんじゃないかって彼女が導き出す答え。自分の考えだけに凝り固まらず、僕の意見とか周りの状況によって形を変える柔軟性も持ち合わせている。

 多くの人が考える、正解や最善にかなり近いものを彼女は引き出してこられるんだと思う。だから彼女の行動は模範的に見える。

 そしてそれがどうしてできるのかといえば、彼女が多くを見て、ほかの人たちよりもずっとたくさん考えているからだと思う。

 じゃんけんで何も考えずに手を出す人と、相手の癖とか確率とかを考えて出す人。どちらが多く勝てるかっていったらおそらく後者だろう。

 彼女がじゃんけんのときどうするかは別として、普段深く考えずにいろいろやっている人がいる中で、きちんと考えて行動している彼女は、やはりほかの人たちよりも優れた働きができると思う。

 彼女はいろいろたくさん考えている。考えすぎてしまうことが負担になっている部分はあると思う。考えるのがつらいっていうことはたくさんあるはずだ。

 もう少し考えなくてもいいようになったらいいなあって思うんだけど、それと同時に考えている彼女に魅力を感じる。

 たくさん考えて、僕の見えないところまで見て、僕にはたどり着けない答えを見せてくれる彼女が素敵だなって思うのだ。