かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

みずまんじゅうくん

 仕事をしていたら、彼女のお母さんが甥っ子(みずまんじゅうくん)を連れて職場にやってきた。

 最初僕は、彼女のお母さんの顔を認識して、おや珍しい!って思ってこんにちはーってしようとした。そしたらなんとみずまんじゅうくんを抱っこしているではありませんか。

 うひょー!ってなった。可愛い可愛いみずまんじゅうくん。

 この間はぐずってたのもあって、顔を背けまくられ、かなりびびっていた様子だったので、今日はどうかなあと不安を抱えて、顔を覗きこんでみた。目が合ったけど嫌そうな顔されない。顔も背けられない。とりあえずファーストコンタクトは成功だ。

 テンションが上った僕は、みずまんじゅうくんお熱の情報を得ていたので、彼女のお母さんに「お熱出たって聞きましたけど大丈夫ですか?」って聞いちゃった。いつもなら余計なことは一切言わないのに、口が滑った。それだけみずまんじゅうくん登場でウキウキしちゃってた。

 この時の僕がでへでへして気持ち悪い感じになっていたかもしれない!って心配してたんだけど、その様子を見ていた彼女いわく、普通だったらしい。よかった。

 何度かみずまんじゅうくんと目を合わせて何かリアクションを貰おうと試みては空振りしていたんだけど、不意にみずまんじゅうくんが僕に向かって手を振ってくれた。何の前触れもなく。それがめちゃくちゃかわいかった。思わず振り返して、微笑んだら、それに合わせてみずまんじゅうくんもちょっと笑顔を見せてくれた。初めて通じ合った感じがした。お陰で僕は有頂天。るんるんだった。

 前回会わせてもらった時も可愛かったけど、僕の気持ちばかりが空回りして一方通行だった感じがしていたから、今日はなんだかちょっとだけコミュニケーションが取れてすごく嬉しかった。

 彼女もみずまんじゅうくんが来ることを知らなかったらしく、嬉しそうだった。

 ぷくぷくで、まっしろで、雪見だいふくみたいだ。

 ちょうかわいい。

 時間にしたら数分の出来事だったけど、無味乾燥な1時間よりも何倍も価値のある素晴らしい時間だった。

 彼女が話してくれる可愛いみずまんじゅうくんを少しだけ感じられた。もっとテンション高くてきゃっきゃしている時も相当可愛いらしい。彼女のデレデレ状態を見ればそれはよく伝わってくる。

 あんな可愛い甥っ子がいるなんてほんとうに羨ましい。