かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

ちょきちょき

 今日は彼女と遊んだ。

 遊ぶ前にまず彼女は髪を切りに行くことになっていて、早い時間にお出かけした。

 気がかりなことがあったのとお腹の調子が悪かったのとでしっかり眠ることができず、寝不足気味の彼女。心配だなあって思いながら僕はスマホを握りしめ、彼女から終わったよーっていう連絡が来るのを待った。

 どれくらい掛るのかよく分かっていなかったので、準備は済ませて連絡が来たらすぐ出られるようにして、布団に座って待っていた。そしたらいつの間にか寝ちゃってて、やっべ!って思ってスマホを見るっていうのを二回やった。連絡は来てなかったのでよかった。

 しばらくうとうとしていたらちょっとスッキリして、ちょうどその頃に彼女から連絡が来た。

 よし待ってましたってことで家を出て彼女のところへ向かった。

 髪を切った彼女がどんな風になってるかなあってワクワクしながら。

 家から出てきた彼女は、この間一緒に買った服を着ていて可愛かった。

 髪は綺麗に染め直されてて、いい色だった。素敵。伸びることを考えて前髪を短めにしておいてとお願いしたらしく、いつもより短めで、それがまた可愛かった。傷んでいた毛先も5cmくらい切ったらしく、すっきりしてた。

 いつものシャンプーと違う、美容院の香りを漂わせた彼女。なんか気になって鼻をくんくんしてしまった。いつもの彼女のにおいと合わさって新鮮だった。今もなんとなく鼻の周りにそのにおいを感じる。なんか気持ち悪いこと言ってるね。

 今日はまったり過ごす予定かなあと思って事前にDVDを借りておいた。彼女から借りた本が原作になっている映画。

 コンビニで飲み物を買って、まったり映画を見ることにした。

 内容はまあまあだった。ちょっと残念なところがありつつ、突っ込みどころありつつで、彼女と一緒に観たから楽しめた。一人で観てたら冷静に、あぁこんな感じかっていう感想しか出てこなかったかもしれない。

 お互いに原作は読んでいる状態だから、これはおかしい!とか、この登場人物本当に嫌い、みたいな感想を言い合いながら観れるのが非常に良い。僕がぺらぺらしゃべってもうるさがられないし。

 僕にとって彼女の視点っていうのはかなり信頼性が高い。物語の流れを読み取る力とか、作品が表現したいことやメッセージみたいなものを理解する力があって、物語に対する考察とや製作者側に立った考察など、納得できるものを提示してくれる。

 だから僕が作品を観て感じたものを彼女に伝えて、同意してもらえると正解だったんだ!って思う。僕と彼女の意見が共通していればもうそれは作品の本意と違ったとしても正解だと思う。

 楽しい鑑賞会が終わり、漫画を読んだりテレビを観たりしながら、いつものように彼女にマッサージをした。足のマッサージはだいぶ手馴れてきた。でも僕が独学でやってるものだから、きっともっと色んなやり方があるんじゃないかなって思う。

 一度プロの技を体験してみたら得るものがありそうなので、マッサージ受けてみたい。お金に余裕がある時に。そしたら今よりもっと上手にマッサージをしてあげられるはず。そのための授業料と思えば安いものか。

 晩御飯を何にしようっていう話になって、一度はカレーを食べるということでまとまったんだけど、僕のお腹の調子が悪く食べられなさそうだったのでやめにした。彼女もそんなに食欲がないということで、結局何も食べずに帰ることに。

 彼女は趣味で参加しているサークルの方が結構面倒くさい状態になっていて、精神的に凄く大変だし嫌な気分になっていた。帰りがけにコンビニの駐車場で、現状と彼女の思いを話してくれた。彼女が、もうしーらない!ってできる性格だったらどんなに楽だったろうなって思った。

 大の大人が子供みたいなことしてたり、バカが暴走してたり。とにかく大変だ。

 彼女はそのことで酷く落ち込んでいて、元気がなくなってしまっていたんだけど、話を聞いていたらちょっと楽になったって言ってくれた。話を聞いて、状況を理解して、彼女の思いとかつらさを理解してあげることで、彼女を少しでも助けられたらなって思う。彼女が大変で、頑張っているっていうことを部外者の僕であっても、誰かがしっかりと分かってあげていることが凄く大事。

 その後、僕もとある事情で取り乱し、彼女に気を遣わせてしまった。元気のない僕を元気付けようと頑張ってくれて嬉しかった。優しくしてもらえた。

 僕が元気ないと、彼女が落ち込めないって言われた。そうだなあって思った。彼女のために僕は元気でいなきゃ。

 強くありたい。

 前髪短めの彼女可愛かったなあ。