かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

可愛いの基準、素敵の基準

 彼女は可愛いものや素敵なものが好きだ。

 女の子なんてみんな可愛いものが好きだろうと思うかもしれないが、彼女の可愛いの基準はなかなか難しい。

 女性はみんなやたらと可愛い可愛い言うイメージがあるんだけど、彼女にとっての可愛いはそこまで軽々しいものではない。結構厳しい基準があると思う。彼女自身が細かく規定された基準に照らしあわせて評価を下しているわけではなく、彼女のセンスが無意識のうちに選別しているんだと思う。

 素敵な雑貨を探して彼女に紹介してみよう!と僕が思い立ったとしよう。

 いろんなサイトで調べてみて、あまり深く考えずに良いなと思ったものを抜き出す。そのまま全部彼女に紹介してもいいんだけど、明らかに彼女がいいね!って言わなそうっていうやつは除外しておく。でも毎回全部を除外するわけではない。たまに、僕はいいと思ったけど彼女がどんな反応するか分からないっていうものを紹介してみることもある。そうすると彼女から思いがけず良い反応が返ってきて嬉しい、なんてこともある。なかなか難しい。

 話を戻すと、彼女に紹介するときはある程度、僕基準で彼女が好きそうなものを選んで紹介するわけだ。この好きそうっていうのもこれだけ長い間一緒にいても分からないもので、こんな感じ好きかなあ、でもこれはきっとあんまりかなあってすごく悩む。で、そんな僕の葛藤を経て彼女に紹介する。

 そうすると、僕基準の可愛いは超えているものでも、彼女の基準では可愛い未満というものがたくさん出てくる。たぶんある一定の良いという基準は超えているんだろうけど、すごく素敵!とかすごく可愛い!みたいに見た瞬間にテンションが上がるというほどのものがなかなか出てこない。でも、彼女はそこを求めている。

 彼女がおばけが好きと分かれば、おばけの何かを探しまわったり、くまが好きだからってくまの何かを探しまわったり。かばがブームだからとかわいいかば画像を探してみたりと色々する。けど彼女は一筋縄ではいかない。おばけはおばけでも、シーツを被った状態のふわふわしたやつが好き。丸くて最後がちゅるんってなってるやつはだめ。くまさん大好きだけど、くまなら無条件に好きってわけじゃなくて彼女の中の正解がある。くまのぬいぐるみなんて安易にあげられない。かば画像はわりと気に入ってもらえるけど、母数が少ないからそんなにたくさんみつけられない。

 素敵なものを見つけられると彼女が喜んでくれるし、元気になってくれる。彼女はきっと他の人よりも、視覚から得る情報に対する関心が強い。自分が見て素敵!とか可愛い!って思ったときに得られる幸福の量が他の人よりも多いんじゃないかな。

 なかなか彼女を喜ばせられるものって見つからないけど、それでも彼女が喜んでくれると嬉しいから、日々これは彼女が好きって言うかなあなんて考えながら色々見たり、探したりしている。

 彼女のセンスで選んだ雑貨品を扱うお店とか開いたらかなりいいお店になりそうな気がする。可愛いもの素敵なものが大好きな彼女にとって良い仕事になりそうだ。