かばのにおい

「彼女」について綴るための場所。非常に私的な内容となりますのでご了承ください。

気配りさん

 彼女は気配り上手だ。

 仕事をしていれば、後輩が仕事を覚えやすいようにメモを書いて渡してあげるし、彼女の知り合いが、彼女を仲介して貰い物をした時に、先方に対してお礼の品をちゃんと持って行くんだよというのを間接的に伝えたり。この伝え方も絶妙の気配りで、本人にいうと口うるさい人になってしまいかねないので、本人の兄弟にそれとなく伝えてもらうという手法を取っている。

 とにかくその場その場で適切な気配りができる。

 よく気配りしている自分に酔っている人がいる。よく気づいて色々してあげられる私すごいでしょ?偉いでしょ?みたいな人ね。そういう人は気配りが押し付けがましくなってしまいがち。

 彼女は違う。そもそも気配りしている感は相手に感じさせない。相手はよく気がつくなあって感じるかもしれないけど、彼女からは気配りしてあげてるのよオーラは出ていない。だから良いよね。不必要な気配りもしないし、過剰にならない。例えば目の前にある物を取りたいと思っている人がいて、それに気づいて取ってあげるのは気配りではあるけれど、本人が取るほうが早いとか簡単っていう場合は手を出さない。これが自分に酔っている人だったら絶対とってあげる。

 彼女は観察眼があるし、考える力もある。この状況でどのポジションにいて何をするのが一番適切なのかを常に考えているから、それが気配りという点にもすごく生かされている。あと常識がある。先述した、貰い物をした時にはお礼が必要というのも礼儀として常識ではあるものの抜け落ちてしまいがち。特に僕みたいな人生経験の浅い人間は忘れてしまう。そういうところにしっかり気づき、きちんと持っていくように伝える気配りって素晴らしい。

 仕事でも私生活でも、常に自分が接している周囲に対して気を配っているんだと思う。ちょっとした変化に気づいたり、無意識に出されている小さなサインに気づいたり。一時的に気配りさんになろうとしたってうまくいくわけないからね。飲み会の場だけ気配りしようとか、職場だけ気配りしようとか、そういうことじゃない。彼女は常に気配りしている。

 誕生日の話題がでたら覚えておいて何かプレゼントあげようっていうのもちょっとした気配りだと思うし、仕事で接客した子どもの名前を覚えていて後日また来た時に声を掛けてあげるっていうのも良い気配りだと思う。

 軽く顔を合わせる相手から、とても仲の良い付き合いの深い相手まで多少の偏りはあるけれども万遍なくと言っていいくらいのレベルで気を配っていると思う。

 細やかで行き届いた気配り。彼女の良い所。

 気配りさんな彼女はとっても素敵だ。